白菊ほたる「もう雨あがりに虹が掛かることもないんでしょうか」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:04:31.20 ID:47m1SMXJ0
次の日。
ラジオの生放送を終えた私は、藍子さんに連れられて歩いていました。
どこに向かっているかはやっぱり秘密だそうです。
以下略
AAS
18
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:04:57.81 ID:47m1SMXJ0
「わあ……。すごい……!」
中に入ってみると、温泉はもくもくと湯気をあげて湧いていました。
もうずっと寒いままなのに、どうして……?
以下略
AAS
19
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:05:24.41 ID:47m1SMXJ0
二人で背中を流し合ったあと、温泉に入りました。
源泉かけ流しで、夜景と星空を堪能できる贅沢な露天風呂です。
「これは図書室で読んだ話なんですけど、何億年も前に地球全部が凍りついてしまったことがあるそうです」
以下略
AAS
20
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:05:50.59 ID:47m1SMXJ0
藍子さんは、どこまでも前向きです。
明日のこともわからないこんな状況でも、ただ未来のことだけ見ています。
だから、私も未来のことだけ話します。
藍子さんに置いていかれないように。
以下略
AAS
21
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:06:16.46 ID:47m1SMXJ0
藍子さんは、星空を見上げていました。
私もつられて見上げると、やっぱり月が輝いていました。
日が昇らなくなってからは、この月こそが空で一番明るい星です。
立ち込める湯気に遮られていてもなお、目がくらむほど眩しい光です。
以下略
AAS
22
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:07:23.90 ID:47m1SMXJ0
「私は……」
「……? どうしました、ほたるちゃん」
「いえ、ええと……」
以下略
AAS
23
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:07:49.73 ID:47m1SMXJ0
「ええと……。太陽じゃないなら、何が月を照らしているんですか……?」
「決まってるじゃないですか。地球ですよ」
以下略
AAS
24
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:08:23.43 ID:47m1SMXJ0
「じゃあほたるちゃん。あの月が地球の光で照らされているっていうのを、ちょっと証明してみましょうか」
藍子さんは、なにかとびっきりのいたずらを思いついたように言いました。
以下略
AAS
25
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:08:50.76 ID:47m1SMXJ0
「さて、そろそろお時間になってしまいましたが……その前に、告知です。ほたるちゃん、どうぞ♪」
「はい……。明日はこのラジオはお休みとなります。そのかわり、明日のこの時間、私たちのミニライブを行います。場所は、県立南高校の校庭です。明日も冷えるので、しっかりと暖かくしてお越しください」
「なんと、今回は新曲のお披露目ですっ。ぜひ来てくださいね」
以下略
AAS
26
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:09:18.57 ID:47m1SMXJ0
藍子さんの提案は、至ってシンプルでした。
校庭で、新曲お披露目のライブをする。
それも、とびっきり素晴らしい最高に輝くライブを。
ただそれだけです。
以下略
AAS
27
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:09:55.26 ID:47m1SMXJ0
そして最大の問題は、お客さんが来てくれるかどうかです。
そもそもこの町にまだ人がいるんでしょうか、とすら思いますが、そこに関しては藍子さんには勝算があるみたいです。
まずひとつに、お店の品物が確かに減っているということ。
私はただの希望的観測だと思っていたんですが、藍子さんはちゃんと確認して言っていたみたいです。
以下略
AAS
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