37:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:25:23.56 ID:A6rjc17z0
「ご存知ですか?」
「ん?」
「どうして、白菊さんがアイドルを目指すのか」
38:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:27:05.22 ID:A6rjc17z0
「やれやれ……人の事より我が事、だな」
気づくと、事務員さんは私のカップに、コーヒーを注いでくれていました。
「えっ……ありがとう、ございます」
39:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:28:34.53 ID:A6rjc17z0
――――――。
――――。
40:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:29:32.60 ID:A6rjc17z0
何だか――いつもと、様子が違います。
黒が広がるのが、妙に遅い気が――。
41:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:34:57.49 ID:A6rjc17z0
「かしこまりました、ありがとうございます。それではこれから、はい……いえこちらこそ恐縮です。
では、これからお伺いします。その際にサクッと例の書類もお預かり致しますので……はい、お願いします。失礼致します」
受話器を置いて、プロデューサーさんは慌ただしく席を立ちます。
42:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:36:32.67 ID:A6rjc17z0
「あ、ネーサン、オバちゃん来たらこれでタフマン買っといて。それじゃ、行ってきまーす」
そう言って、小銭を事務員さんのデスクに置くと、プロデューサーさんは出て行ってしまいました。
43:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:42:52.25 ID:A6rjc17z0
「そうか」
事務員さんは、やはり、深くは語らずにカップを傾けます。
そして、キーボードを叩き始めると、それ以降何も話さなくなってしまいました。
44:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:45:26.92 ID:A6rjc17z0
「へ……?」
拍子の抜けた彼女の返事を尻目に、私は事務員さんに、そっと視線を送ってみます。
事務員さんは、フッと鼻を鳴らし、手を止めました。
45:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:47:25.22 ID:A6rjc17z0
と、言ったものの――。
今時の13歳は、どのような遊びをするのか、まるで見当がつきません。
とりあえず、近所の都立公園にでも足を運ぼうと思った矢先――。
46:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:51:10.87 ID:A6rjc17z0
ですが、折りたたみ傘は、二人で使うには少し小さくて――。
結局、タクシーを使って、なんとか駅ビルに到着しました。
パッと思いついたのは、ショッピングです。
47:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:57:14.71 ID:A6rjc17z0
エスカレーターでゆっくりと上がって、上階の雑貨屋さんを目指します。
エレベーターは、前に止まってしまった事があって以来、なるべく使わないそうです。
――――。
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