1:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:37:12.44 ID:25rQ95o00
最初の出会いは誰にとっても普通で、私にとっては驚きから始まった。
「あの、鷹富士さん、ですよね」
自販機で飲み物を買ってる時だった。スポーツドリンクを買うためだったのだけど、コーヒーも飲みたかった。だから、二つ並びの自販機でこっちを選んだ。
当たりつきだったから。
振り返った時、最初は年上かと思った。
身長は私より低いし、体つきも着ている可愛いゴシック調の服も子供らしかったのに。
その瞳に余りに愁いが深く染み込んでいたから。
もちろん、私だってその考えをすぐに改めた。
「白菊……ほたるちゃん、ですよねー」
私の言葉に、ちょっとだけ瞳が膨らんだ。嬉しそうに、そして微かな尊敬を含めて。
(じゃあ、やっぱり)
記憶違いでは無さそうだ。
白菊ほたる。十三歳にして私より芸歴が長くて、運の悪さで有名な子。
その意味で、運の良い私と真逆だ。
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2:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:38:42.34 ID:25rQ95o00
もろもろを置いておいたとしても、私がお姉さんだ。
「ほたるちゃん、なにか飲みたいものありますか?」
3:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:40:18.99 ID:25rQ95o00
驚いたけど、たまにそういう事もある。
4:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:41:32.03 ID:25rQ95o00
電子ケトルのお湯が沸いた。打ち上げのビンゴで貰ったケトルだった。
5:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:43:20.50 ID:25rQ95o00
選んだ時は申し訳なさそうだった。ここまでして貰わなくていいと。
ベッドを買い替えるつもりだったから問題ないと、ウソをついた。
6:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:44:29.61 ID:25rQ95o00
「朝ごはんの準備ができたから、起こしに来ちゃいました。まだ寝てたかった?」
「いえ、ただ……」
7:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:46:21.34 ID:25rQ95o00
きっかけはプロデューサーの大怪我だった。あるスタジオの階段から足を滑らせたのだ。
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