2:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 20:38:42.34 ID:25rQ95o00
もろもろを置いておいたとしても、私がお姉さんだ。
「ほたるちゃん、なにか飲みたいものありますか?」
「えっと……?」
言葉の意味を捉えかねてるようだったから、尋ね返した。
「飲み物、奢ってあげますね」
驚いたほたるちゃんに、私の口元は微笑みが強くなった。
「で、でも」
「ほら、早く決めないと、運が逃げちゃいますよ?」
間違ったことは言っていない。当たりの表示が出てから少しの間に次の商品を選ばなければ、当たりは取り消しになってしまうから。
「えっと、あっと」
私はスポーツドリンクのボタンを押して、くじ引きのピピピという音を聞きながら、ほたるちゃんの答えを待った。
「じゃ、じゃあ。ココアを」
可愛いチョイスだ。コーヒーでも甘い炭酸飲料でもないのが雰囲気に合っていた。
「ココアですねー」
私は自販機に顔を戻して、首を傾げた。
選択用の、赤い点滅が現れない。
どうしたのだろう。不思議に思ってクジの結果に目を落とす。
外れていた。
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