小日向美穂「あなぐま、階段を上る」
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1: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:10:10.44 ID:Q3vY7Opm0
 モバマスより小日向美穂のSSです。

(※たぬきではありません)

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:10:47.64 ID:Q3vY7Opm0


「できるもん」


以下略 AAS



3: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:11:39.43 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 ある日、事務所に私宛の小包が届いた時はびっくりしました。
以下略 AAS



4: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:12:27.09 ID:Q3vY7Opm0

「寄せ書き?」
「そうなんですよっ。みんな元気にしてるかなぁ」

 こっちはちーちゃんに、これはのんちゃん。この文字は吉っちで、こっちは成くん――
以下略 AAS



5: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:13:14.46 ID:Q3vY7Opm0

「動物かな。イタチ? ……たぬき?」
「あ、そうじゃなくてですね。これは――」

 そっか。プロデューサーさん知らないんだよね。
以下略 AAS



6: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:14:46.73 ID:Q3vY7Opm0

 引っ込み思案で控えめで、いつもお母さんの後ろに隠れているような子が私でした。

 そんな様子が将棋の穴熊みたいだったから――って理由。

以下略 AAS



7: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:15:34.56 ID:Q3vY7Opm0


 そういえば、ちゃんと話したことなかったなぁ。

 熊本にいた私のこと。
以下略 AAS



8: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:16:10.04 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 ご存知の通り小日向美穂は緊張しいです。
以下略 AAS



9: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:18:21.72 ID:Q3vY7Opm0

「美穂ちゃんは恥ずかしがり屋さんやねぇ」

 腰にしがみつく娘を撫でて、お母さんはそう言ったものです。

以下略 AAS



10: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:19:08.06 ID:Q3vY7Opm0


 とにかくそういう風にマイペースに生きてた私ですが、6歳の頃にちょっとした転機がありました。

 幼稚園のお遊戯会で、劇をすることになったのです。
以下略 AAS



11: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:20:38.79 ID:Q3vY7Opm0

 私の数少ないお友達も、まだあんまりお互い知らない子もみんなぽかんとしていました。
 当然です。ついさっきまで私は隅っこでもごもごやってるアホ毛のいきものだったんだから。

 もちろん主役に名乗りを上げることは何も悪くないのですが……。
以下略 AAS



12: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:21:07.69 ID:Q3vY7Opm0



「できるもん!」

以下略 AAS



13: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:22:13.70 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 あなぐま小日向は、たまに穴から出てくるっぽい。
以下略 AAS



14: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:23:21.39 ID:Q3vY7Opm0

「おかあさん」
「なん、美穂ちゃん?」
「みほね、はずかしか」
「なんが?」
以下略 AAS



15: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:23:52.46 ID:Q3vY7Opm0

 お母さんはラジオを点けました。
 ちょうど芸人さんのトーク番組があって、軽快な喋りに思わずくすっと笑ってしまいます。

「ラジオば聞いて、おうちで練習せんね。お母さんも熊さんもお手伝いするけん」
以下略 AAS



16: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:25:58.29 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 できるもんと言いながら、あなぐまは色んなことに首を突っ込みます。
以下略 AAS



17: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:27:30.76 ID:Q3vY7Opm0


 それは小学校の卒業式。使い古したランドセルを、もう大きくは感じませんでした。
 五分咲きの桜が彩る通学路、待ち合わせ場所にはちーちゃんやのんちゃんやみんながもう着いていました。
 式の後のこととかを話しているのでしょう。
以下略 AAS



18: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:28:27.43 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 中学に上がった時、あなぐまは公然と使われる普通のあだ名になっていました。
以下略 AAS



19: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:29:31.66 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 熊本の街は、私達の成長に合わせて少しずつ変わっていきます。
以下略 AAS



20: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:29:58.98 ID:Q3vY7Opm0

   〇


 アイドルになりたいと思い始めたのが具体的にいつだったかは、自分でもわかりません。
以下略 AAS



21: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:31:17.17 ID:Q3vY7Opm0

 二人とも驚かなくて、逆に私の方がびっくりしました。
 そっかぁ。
 ついにかぁ。
 ってちょっと寂しそうに返事して、駄目とも無理とも言わなかったのです。
以下略 AAS



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