36: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:00:30.99 ID:X17K8DuQ0
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37: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:01:27.60 ID:X17K8DuQ0
日常が来なかったことは、僕の考え事を余計に増やす。
今日の教室は進路の話で持ち切りだった。
38: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:02:17.63 ID:X17K8DuQ0
「……忍?」
顔だけそちらを向けると、忍はいつもの雰囲気ではないことがすぐに分かった。
39: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:02:54.41 ID:X17K8DuQ0
「……どんな曲なの?」
それは変わった質問だった。どんなってなんだ。
40: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:04:03.27 ID:X17K8DuQ0
「あのね……えっと、うんと、あのね……」
「アタシ……あぁ、違くて」
41: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:05:26.88 ID:X17K8DuQ0
人間、最後には他人がどうなろうと知ったことではない。
だから僕は頑張れよとただ一言だけ言ってやれば良かった。
それがどんなに勇敢で無謀な選択肢だとしても、僕には多分何の関係もなかった。
42: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:06:18.88 ID:X17K8DuQ0
「……っ」
忍はそれだけで十分だと言わんばかりに何かを察してしまった。
43: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:07:47.12 ID:X17K8DuQ0
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44: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:08:55.93 ID:X17K8DuQ0
終業のチャイムが鳴った後の学校は、静かに靴音を響かせる。
通り過ぎる教室から聞こえるお喋りはやけにゆっくりと頭の中を通り過ぎた。
僕は聞こえるはずもないのに、その中から女の子の名前を必死に探していた。
45: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:09:58.15 ID:X17K8DuQ0
片方の女の子がおずおずと答える。
「今日も……お休みですよ」
46: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:11:50.72 ID:X17K8DuQ0
女の子が気まずそうに話を始める。
夕暮れの教室に3人の会話だけがそっと聞こえる。
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