阿良々木「忍野が怪談を解決して行く?」
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56:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:22:37.66 ID:pV04h44/0
親の心子知らず、なんて言葉があるけれど、子供の立場から言わせてもらえれば、子の心親知らず、というのも成り立つのだと主張したい。
幸いにも僕の家庭では家族間の問題なんて、僕が落ちぶれた故の気まずさくらいのものだったけれど、両親にその心情が100パーセント理解出来ていたか、と言うと恐らくそんな事はないのだろう。
所謂「一般的な家庭」でこうなのだから、羽川や戦場ヶ原、老倉、神原、八九寺等、それぞれ家庭に問題を抱えていた彼女達は、果たして親にどの程度理解されていたのか、なんてお節介な事を考えてしまう。
親は子供を持つ時点で多くが大人だ。だから、子供を守る事ができる。子供を想っての行動が許させる。だが子供は、非力故に親を想っていても何も出来ない事もあるのだ。


57:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:23:21.87 ID:pV04h44/0
阿良々木「月火ちゃんが倒れた?」

火憐「そうなんだよ、兄ちゃん。どうにも、ムーンファイヤーの活動中に何かあったらしいんだけど…」

ある日、いつもの様に大学生の特権である惰眠を貪っていると、珍しく火憐から電話が入った。
以下略 AAS



58:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:24:20.35 ID:pV04h44/0
吸血鬼の後遺症として、僕は傷の治癒速度と免疫力の上昇を実感してはいるが、同じ不死の怪異と言えども、彼女の場合と僕の場合ではその治癒スキルに若干の違いがある。
月火の治癒は、命に別状がある程早く治るのだ。逆に言えば、死ぬ危険がなければ、普通の人間と変わらない程度の治癒力しか見せない。
だから、風邪くらい引いてもおかしくはないと考えられなくも無いが。

火憐「いや、それはないだろ。十数年間一緒に過ごして来て、月火ちゃんが病床に臥す所なんて見た事がないぜ」
以下略 AAS



59:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:25:16.96 ID:pV04h44/0
ふっと、高校3年の夏休みが思い出される。あの時は月火ではなく、火憐だったが、似たような事があった。

火憐「なぁ、こんな事言いたく無いんだけどさ。またあの詐欺師がやってきたって可能性は……」

阿良々木「ないよ。それは、ない」
以下略 AAS



60:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:26:13.67 ID:pV04h44/0
忍野「なんじゃ、別に良かろう。ちょっと友達が来てる、と言えば頭の悪い方の妹御なら納得するじゃろうて」

頭の悪い方の妹御って。
まぁ確かにそれで納得してしまいそうな、残念な一面はあるけれど、基本的には頭は良いはずだ。

以下略 AAS



61:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:27:42.72 ID:pV04h44/0
火憐は怪異の存在は知らない。けれどそんな言い方をすると言うのは、それは恐らく、自身の経験と重ね合わせているのだろう。
貝木泥舟によって、蜂の毒を移された時の経験と。

阿良々木「解った、取り敢えず何とか時間作って帰ってみるよ」

以下略 AAS



62:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:29:18.03 ID:pV04h44/0
阿良々木「で、忍。さっきの話、どう思う?」

忍野「まぁ、実際に見てみん事には解らんが、お前様の小さい方の妹御が寝込むほどの病魔となると、普通ではなかろうな」

阿良々木「やっぱりそうだよな…。でも、取り敢えず全快したりしていないから、死ぬ危険はないんだよな?」
以下略 AAS



63:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:30:00.59 ID:pV04h44/0
阿良々木「なら一先ず安心だな…。大事をとって明日朝くらいに出るか」

忍野「じゃがそう安心し切られても困る。もし仮に何らかの怪異じゃったとして、しでの鳥の回復力を上回る何かを仕掛けていた場合、回復しては削られの生き地獄を繰り返しておる事になるぞ」

阿良々木「そんな事があるのか…?」
以下略 AAS



64:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:30:45.78 ID:pV04h44/0
忍の忠告もあって、僕はすぐに家を出る事にした。
彼女が僕以外の人間を、例え僕の家族だったとしても、心配するのは珍しい。
いや、心配はしていないのかも知れないが、それでも忠告をしてくれる事自体異例なのだ。
それ故に、嫌な予感がしてしまう。
急いで実家に駆けつけると、僕は家の中に入れなかった。
以下略 AAS



65:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 04:31:48.97 ID:pV04h44/0
問題は、鍵が変えられており、その事を長男である僕は今初めて知ったという事だ。

忍野「かかっ。お前様、もう家族として数えられておらんのではないか?」

阿良々木「いや、いや!冗談なのは解るけど!このタイミングでそんな事を言われると泣きそうだからやめて!」
以下略 AAS



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