222:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:07:16.67 ID:Uj/nf4tu0
入口のところには名前が書かれた表札があった。
女性の名前。
223:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:09:35.70 ID:Uj/nf4tu0
無機質な白い壁に囲まれ、締め切られた病室。
傍の棚に置かれた花瓶に挿されたオレンジ色のガーベラ。
224:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:10:23.02 ID:Uj/nf4tu0
覚えのあるシャンプーの香りが、私の鼻腔をくすぐった。
髪は肩よりも少し長い。
225:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:12:11.32 ID:Uj/nf4tu0
そう。
私は知っている。
226:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:12:53.37 ID:Uj/nf4tu0
入口にあった表札。
227:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:14:25.36 ID:Uj/nf4tu0
春■。
228:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:15:53.56 ID:Uj/nf4tu0
あっという間に心が熱く熱く燃え上がる。
冷え切っていた私にとって、その動きは急激過ぎて。
229:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:17:08.10 ID:Uj/nf4tu0
春香!
ああ、春香、春香、春香!
230:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:19:33.69 ID:Uj/nf4tu0
春香!
春香、寝てなんていないで早く起きて!
231:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:20:06.50 ID:Uj/nf4tu0
春香は、何も喋らない。
目を閉じて、小さな寝息を立て続けるだけ。
232:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:21:07.30 ID:Uj/nf4tu0
「目を覚まさないんだよ」
春香をゆする私の手を押さえ、プロデューサーは言った。
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