1: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:49:22.78 ID:i93qXE2v0
地の文があります
書き溜めているので一気に投下します
過去作→提督「霞にケッコンを申し込んだら意外にもOKを貰ってしまった」
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2: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:50:00.21 ID:i93qXE2v0
カリカリとペンを走らせる音だけが司令室に響く。時刻は正午を少し回った位で、まだ昼の休憩までは時間があった。
秘書艦は吹雪型五番艦である駆逐艦叢雲。提督にとって最も古い付き合いである艦娘であり、最も信頼のおける艦娘の一人である。
提督「……叢雲」
3: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:50:30.29 ID:i93qXE2v0
叢雲から渡された書類を次々に片づけていく。できれば昼休憩までには終わらせたいものだ、と考えながら提督はペンを走らせる。
どうやら叢雲は自分の分を片付けてしまったようで、ぐーっと上に伸びをして首を左右に振っていた。
提督「……すまないな、叢雲。休憩なら先にとっていい」
4: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:50:58.30 ID:i93qXE2v0
叢雲は提督に背を向けてお茶の準備をしているためまだ今の提督の状態に気付いていない。
提督「……叢雲」
叢雲「何よ? 羊羹ならまだあるけどお昼前だから我慢しなさい」
5: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:51:29.57 ID:i93qXE2v0
叢雲「……んっ」
提督の唇と叢雲の唇が触れる。
最初は短く、次は長く。提督が舌を入れると叢雲はそれに答えるように自分のを絡める。舐るように、溶け合うように、蛇のように互いの咥内で蠢きだす。
事務仕事などで集中が完全に切れたり、ストレスがたまった時などに出る提督の癖。
6: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:51:58.19 ID:i93qXE2v0
果たしてどれほどの間二人は繋がっていたのだろうか。とうに湯呑の中のお茶は冷めきってしまっていたが、双方喉は潤っているからさして問題はない。
ちゅるっ、と音がして提督の口から叢雲の舌が抜かれる。この時間は今までの中でもおそらく最長記録だろうと蕩けてぼんやりとした頭で叢雲は考えていた。
叢雲「はぁ……はぁ……。……どう? 満足した?」
7: ◆7OUWtrrklk[saga]
2018/03/22(木) 17:52:29.64 ID:i93qXE2v0
昔から海が好きだった。大きく青い海が大好きだった。
そんな大好きな海が今未知なる敵によって危険に晒されている。海軍の家柄であったことを差し引いても、自分が海軍を志望したことは彼からすれば至って当然のことであった。
提督「…………」
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