4:名無しNIPPER[saga]
2018/02/26(月) 18:36:34.03 ID:LdsVNk+T0
なんて、お姉さんぶってはいますが私とそう歳が離れているとも思えません。一歳か二歳か、もしかしたら同級生。
それ以上の言葉を交わすこともなく、握手会が始まりました。彼も私も、お仕事の時間です。
「ミズキちゃん! 今日鍵開けできたよ〜」
5:名無しNIPPER[saga]
2018/02/26(月) 18:43:48.19 ID:LdsVNk+T0
「勿論! ミズキちゃんに会えるのが、俺の生きがいだから」
「ありがとうございます〜!」
人の生きがいになるほど、立派なことが出来ているのかは分からないのですが。
6:名無しNIPPER[saga]
2018/02/26(月) 20:14:25.13 ID:LdsVNk+T0
つまり、私自身には大した価値がないのです。「アイドルグループ所属」という肩書が、私を少し輝かせてくれているだけなのです。
今まで卒業していった、サヤちゃんみたいな人気メンバーたちも、芸能活動を続けています。それでも、所属していたころと同じくらいの規模で働けている人は、一部とも言えない一握りの人たちだけです。
私だって、御多分には洩れないでしょう。
7:名無しNIPPER[saga]
2018/02/26(月) 21:45:19.73 ID:LdsVNk+T0
握手会は六部構成で、人気のないメンバーは全部に出るわけではないのですが、私は選抜メンバーということもあり六部全てで握手をさせてもらってます。
忙しい部だと、あっという間に時間は過ぎます。一部は大体一時間で、休憩をはさんで朝から夜まで続くのです。アイドルというのは、握手をするにも体力勝負な仕事とは、実際にそれを始めるまで知りもしませんでした。
とはいえ、全ての部が売り切れているわけではないので、暇な時間だってもちろんあります。
8:名無しNIPPER[saga]
2018/02/27(火) 00:17:19.50 ID:25nRpmQo0
彼女達は選抜メンバー常連です。それに、センターとは言いませんが良いポジションで、ソロパートだっていつも用意されています。
テレビの露出が多かったり、雑誌に載るような子たちからすると、握手会はただの肉体労働にしか思えないようです。
そっちに出た方が、より多くの人の目に映って、より多くの人にちやほやされるから。
9:名無しNIPPER[sage]
2018/02/27(火) 14:39:18.11 ID:uWEZZrAG0
面白いのでどうかエタりませんように
10:名無しNIPPER[saga]
2018/02/27(火) 19:57:55.50 ID:ztwcYsfaO
あんなに推してくれる人がいていいね、ちょっと怖くない、娘でもおかしくない年の子に対して気持ち悪いよね。
そういう、色んな意味。
その中には妬みだったり羨望だったり同情だったり、色んな感情が飴細工のように繊細に絡みついているのです。
11:名無しNIPPER[saga]
2018/02/27(火) 20:11:53.17 ID:jCFrYlmO0
そんな雑談が終わるのもあっという間で、すぐに二部はやってきます。引き続き、お仕事です。
電車さんとそれぞれお疲れ様ですと声を掛け合って、無言で握手が始まるのを待ちます。
いつもなのですが、私はこの時間が非常に苦手です。
12:名無しNIPPER[saga]
2018/02/27(火) 20:21:12.82 ID:ztwcYsfaO
二部でもやはり、ひろたんは何度も来てくれました。他にも一部で来てくれた顔が何人かと、以前にお見かけした人たちです。
私は握手会で着替えたりはしませんが、ファンの方の中にはループする中で着替えてくる人もいます。
「あれ、着替えました? さすがオシャレですね〜」
13:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 00:42:18.99 ID:Nss/++tl0
そして五部が始まります。いよいよ後半戦といった感じで、ファンの方たちも一日中会場にいた疲れが見える人が多くなった気がします。
ひろたんは相も変わらずループしてくれています。今日だけで、何度顔を合わせたか数えられないくらいです。下手な親戚に一生で会うより、回数で言えば多いのかもしれません。
電車さんも剥がし作業に慣れてきたようで、スムーズに事を進めていきます。相手に粘らせ過ぎず、苛立たせもせず、かつ規定時間で合図をするというのは実は難しいものなのですが、彼はしっかりとその良きところで声をかけているようです。
23Res/30.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20