128:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:01:27.08 ID:GJMDUn0X0
あぁ、この人は私に期待をしていない。
ありのままの私を見て、その上で出来るかどうかを判断している。
そこにあったのは、確信にも似た、信じるという行為でした。
129:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:02:51.96 ID:GJMDUn0X0
◇◇◇◇
◇◇◇◇
130:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:03:58.65 ID:GJMDUn0X0
その日から私は、
プロデューサーさん、キノコさん、トレーナーさんの顔をよく見るようになりました。
彼らはいつも笑顔でした。
131:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:04:59.53 ID:GJMDUn0X0
毎日が楽しいです。寮や学校にいるときも常にレッスンや三人のことを考えてしまいます。
一人で本を読むくらいならと、オフの日も事務所に遊びにいくことが増えました。
132:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:05:54.15 ID:GJMDUn0X0
ライブの日が近づくにつれて、レッスンは過酷さを増していきました。ですが、
キノコさんが机の下からわざわざ駆けつけてくれる日もあって、
133:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:07:21.73 ID:GJMDUn0X0
いよいよ明日、私はステージに立って、歌に踊りを披露します。
怖くない、と言えば嘘になります。
私はまだ一人でいるときは誰かの視線や言葉に怯えてしまいます。
134:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:07:54.11 ID:GJMDUn0X0
◇◇◇◇
◇◇◇◇
135:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:08:59.01 ID:GJMDUn0X0
暗闇の中、意識がやってくると、私はすぐにベッドから飛び出しました。
窓からの日差しが部屋を明るく照らしていて、
それこそ始まりの一日のような気持ちで洗面台へと向かいました。
136:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:10:10.19 ID:GJMDUn0X0
外に出るとカラスの代わりにたくさんの蝉が鳴いていて、
今日が絶好のライブ日和であることを告げていました。
窓や街路樹から視線を感じましたが、そのたびに私は三人の笑顔を思い浮かべました。
137:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:11:12.30 ID:GJMDUn0X0
会場へと向かう車の中、プロデューサーさんは他愛のない話を繰り返しました。
やれ天気がどうなの、やれ輝子がどうだと。明らかにライブの話を避けていました。
138:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:12:09.28 ID:GJMDUn0X0
「プロデューサーさん……ライブ前だというのに、天気とかそういう話ばっかりして、
森久保を緊張させないようにさせようとしてくれているのはありがたいんですけど、その配慮がバレバレなんですけど」
と甘え、プロデューサーさんは顔を少し赤らめて、
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