森久保乃々「さよなら、森久保」
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120:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:52:08.96 ID:GJMDUn0X0

 私の頭の中に、今日は都合が悪いです、明日にしましょう、
 と聞こえの良い言葉が出回り始めたころ、電話がなりました。

 プロデューサーさんの机のようで、プロデューサーさんがそのまま出ました。
以下略 AAS



121:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:53:56.71 ID:GJMDUn0X0

 プロデューサーさんは自身の失敗ではなく、私の失敗を謝ってくれている。

 そう思い始めると、あのときステージで見た、たくさんのお客さんたちの顔が、
 フラッシュバックして、つらくなって、申し訳なくなって、
以下略 AAS



122:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:55:16.08 ID:GJMDUn0X0

 やっぱり私はアイドルに向いていない。人とうまく関われない。

 そんな私が光を掴もうとしたことは甚だ勘違いも激しく、
 おこがましい行為だったのだと、電話のひとことひとこと、
以下略 AAS



123:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:56:27.80 ID:GJMDUn0X0

「やったぞ! 森久保! セカンドライブの場所と日付が決まったぞ!」
 
 プロデューサーさんは笑っていました。
 その笑顔は初めて会った時から変わらない、純粋な笑顔でした。
以下略 AAS



124:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:57:57.22 ID:GJMDUn0X0

「どうしてプロデューサーさんは私を見捨てないんですか、
 笑わないんですか、叱らないんですか。

 私は人の視線が苦手です。人の視線が怖いです。
以下略 AAS



125:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:58:26.74 ID:GJMDUn0X0

 もう、放っておいてください。そう小さく呟いた森久保に、
 プロデューサーさんは身を屈め、わざわざ机の下まで入ってきて、私の頭を優しく撫でてくれました。

「なぁ、森久保。最初に俺がスカウトしたときに言ったこと覚えているか。俺が森久保をスカウトした理由」
以下略 AAS



126:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:59:25.01 ID:GJMDUn0X0

「そう、勘だ。俺は森久保ならアイドルになれると信じて、アイドルにスカウトした。
 あのときも言ったと思うが俺はそういった自分の勘が外れたことはないし、今でも外れていないと思っているよ。

 ライブが始まる前、俺は森久保なら出来ると信じていると言った。
以下略 AAS



127:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:00:14.49 ID:GJMDUn0X0

 温かい何かが私を満たし、溢れてきました。

 それは私の涙でした。
 たくさんの感情が混ざっていたはずのそれは、
以下略 AAS



128:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:01:27.08 ID:GJMDUn0X0

 あぁ、この人は私に期待をしていない。
 ありのままの私を見て、その上で出来るかどうかを判断している。

 そこにあったのは、確信にも似た、信じるという行為でした。
以下略 AAS



129:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:02:51.96 ID:GJMDUn0X0
◇◇◇◇



◇◇◇◇


130:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:03:58.65 ID:GJMDUn0X0

 その日から私は、
 プロデューサーさん、キノコさん、トレーナーさんの顔をよく見るようになりました。
 
 彼らはいつも笑顔でした。
以下略 AAS



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