42: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:09:34.01 ID:TDi1TcfI0
「ええと……な、なんで私だったの……?」
「え? うーん……なんというか、”背中を押したい!”って感じたから……みたいな」
43: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:10:51.09 ID:TDi1TcfI0
「じゃあ、私は帰るね」
「おう、気をつけて……あ……」
44: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:11:39.47 ID:TDi1TcfI0
〜〜〜〜〜
「はい、終わりましたよ。鏡を見て、何かメイクに気になる部分とかなどありますか?」
45: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:12:07.43 ID:TDi1TcfI0
〜〜〜〜〜
46: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:12:47.68 ID:TDi1TcfI0
〜〜〜〜〜
「お、似合ってるじゃないか。綺麗なドレスだな」
47: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:13:16.49 ID:TDi1TcfI0
確かに規模は大きいけど、全体的には和やかな会だったと思う。
まずは役員の人たちが代わる代わる挨拶をして、それが終わったら今期の振り返りと来期に向けた方針の発表。
なんだか難しい数値や言葉が多かったから、半分くらいしかわからなかったけど。
……ま、まぁ、こういうのは大人が理解してれば大丈夫なはずだし。
48: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:13:52.34 ID:TDi1TcfI0
「これ、どれくらい賞があるの?」
「知らん」
49: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:14:28.08 ID:TDi1TcfI0
「ええと……私なんかがこんなに素敵な賞をもらえて、とっても嬉しい。でも、私一人では絶対無理だった。まずは、今まで私を支えてくれたみなさんにお礼を言いたいと思います。本当に……ありがとう」
「私は、笑うことが苦手だったんだ。鏡に映る私はいつも、しかめっ面で、無愛想で、可愛くなくて」
50: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:14:54.28 ID:TDi1TcfI0
「プロデューサーさん。あのポスターを見ていた時、『君はアイドルになる』って私に言ってくれたよね? あの意味、ようやくわかったんだ」
「笑えるようになったら、私はアイドルになって、『私を見ている人も笑顔にできる』って。そういうことだったんだね」
51: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:15:21.07 ID:TDi1TcfI0
ああ、今なら。
今ならわかる。
私は今
52: ◆5AkoLefT7E[saga]
2018/01/13(土) 00:15:48.67 ID:TDi1TcfI0
「ありがとうございました」
言いたいことは全部、伝えたいことは全部、言葉にできたと思う。
頭を軽く下げて、右足を後ろに、左足を後ろに。
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