76: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 09:56:38.32 ID:S+a4hU780
🎀
ドームを貸し切ってのライブなんていつぶりだろう。
定例ライブはいままでもおこなってきたけれど、ここまで大きなドームでのライブは数えるほどもなかったと思う。
77: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:03:44.51 ID:S+a4hU780
森久保乃々の名前は紙の一番下。
彼女の出番はソロ曲のトリになっていた。
78: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:05:27.35 ID:S+a4hU780
「あなたはもう乃々ちゃんのプロデューサーじゃないんですから」
79: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:09:47.69 ID:S+a4hU780
🎀
スポットライトがつくりだす光のサークル。
その光の輪のなかに、乃々ちゃんが立っていた。
80: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:12:02.10 ID:S+a4hU780
そして、曲が流れだす。
あいくるしい彼女に似合う、柔らかくかわいらしいメロディ。
81: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:15:08.13 ID:S+a4hU780
「どうして……」
私の動揺を置き去りに、乃々ちゃんは軸足を切り替える。
82: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:16:42.01 ID:S+a4hU780
「やっ……」
口を押えて、叫びそうな衝動を飲み込む。
83: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:21:21.96 ID:S+a4hU780
曲が終わり一瞬の静寂が訪れたあと、万雷の拍手が乃々ちゃんに注がれてた。
乃々ちゃんは息を吐きながらもじもじとして、ぺこりとお辞儀をした。
こみあげてくるものをぐっとこらえる。
84: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:23:29.75 ID:S+a4hU780
……え?
「まだアイドルになって二か月しか経っていませんけど……ほんとうにきつくて、なんどもやめたいって思いました……。歌もダンスもなにも出来なくて……みなさんに迷惑をかけたらどうしようってことばかり考えてしまって……」
85: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 10:26:32.06 ID:S+a4hU780
「その人はいま、とってもつらいことがあって落ち込んでいて……。なにかできないかってずっと考えたんですけど、だめだめな私にできることはなにもなくて……」
乃々ちゃんはそのリボンを手首に巻き付ける。
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