33:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:11:49.71 ID:qsbAvU560
彼は坂本幸太、俺の最初で最後の親友と呼べた存在だ。
引っ越してから音信不通になって、生きてるのか死んでるのかも確認できなかった。
生きてるんだよな……いや、生きている時代に戻ってきたんだ、当たり前だ。
「どうしたんだよ、暗い顔して……朝飯食べなかったのか?」
34:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:12:39.81 ID:qsbAvU560
またID変わってる。まあいいか。
35:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:21:17.76 ID:qsbAvU560
「そうだ、あの映画一緒に見に行こうぜ! 新聞屋からタダ券貰ったから。母ちゃんも「」と一緒に見に行きなさいって言ってたし」
「映画か……何日に放映するんだ」
「二日後だぜ!」
「……すまない、その日は予定が入ってんだ」
「えーマジかよ……まあ、人多そうだからな。おまえにあわせるよ」
36:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:35:57.07 ID:qsbAvU560
こんな勉強してたな、なんて、思いながら長くもなければ短くもない授業が流れていく。
窓から見える校庭では体育の授業が行われていて、音楽室からは高音の歌声が響いている。
空からミサイルが飛んでくることなんてありえない、安全で、危険が少ない。そんな、そんな一日が流れている。
この数学の先生、六年生になる頃に他の学校の先生と結婚するんだよな。
俺の斜め前に座ってる男の子、夏休み明けに盲腸になるんだっけ。
37:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:56:58.50 ID:qsbAvU560
時間はあっという間に過ぎて下校の時間だ。
ランドセルに教科書類を仕舞い込んでいる最中にクラブクラブとクラスメイト達が騒いでいる。
小学生は部活のことをクラブと言うんだよな、少しだけ違和感がある。
「「」ちょっと今日は爺ちゃんと婆ちゃんの家に行かないといけないから一緒に帰れないわ」
38:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 23:09:10.47 ID:qsbAvU560
帰りに100円ショップに立ち寄って購入した薄い板を腕に巻き付けられる大きさに切り取って、カッターナイフの刃で切ってみる。
傷こそつきはするが、それ以上の何かには至らない。これをランドセルの中に入れて犯行が起こる前にガムテープで両手に巻きつける。
「まあ、凶器がカッターナイフなんだ、このくらいで十分だろう」
39:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 23:13:21.70 ID:qsbAvU560
今日はここまで。速度ナメクジだからごめんね。
あ、タイトル思いついたからこの場で命名。
40:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 21:01:41.77 ID:rZKKHxSs0
再開
今日も親父の帰りが遅い。財布をポケットの中にねじ込んで近所のラーメン屋に足を運ぶ。
時刻は午後五時、まだまだ明るい時刻だ。
41:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 21:09:17.65 ID:rZKKHxSs0
家を出て目的地まであと五か六分くらいの場所で駆け足の少女とすれ違う。
「君! もう帰らないといけない時間だよ!!」
振り返ると田辺が息を切らしながら俺のことを心配そうな瞳で見つめていた。
42:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 21:33:55.66 ID:rZKKHxSs0
だめだ、酒の飲み過ぎで頭が痛い。
すまんが、明日から本気だすんで。
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