29:名無しNIPPER
2017/12/17(日) 22:08:01.26 ID:r1CStY0i0
にしても、俺が死んだ未来ではこの場所は焦土になるんだよな。
本当は東京を狙ったらしいんだが、着弾点は東京より離れたこの場所に落ちた。
中学の頃に親父の転勤でこの街を離れて八年後に攻撃されて、それ以来、戻ることはなかった。
「……その未来を変えるためにこの場所に戻ってきたんだろ、なよなよすんな」
30:名無しNIPPER
2017/12/17(日) 22:20:10.12 ID:r1CStY0i0
「今日の体育楽しみだね!」
「わたしは……体育苦手だから……」
「そんなこと言ってたら体が弱くなっちゃうよ!」
廊下ですれ違う、田辺咲子と。
31:名無しNIPPER
2017/12/17(日) 22:36:45.70 ID:r1CStY0i0
天鳳に誘われたから今日はこの辺で、一ヶ月くらいで第一章の設定は書き終えられると思うから気長にどうぞ。
32:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:02:32.91 ID:qsbAvU560
再開
そのまま三人に声をかけることもなく自分の教室に移動する。
よく考えると五年生の頃の教室はこんな感じだったな、なんて薄れた記憶が蘇っていく。
時刻は真面目でも不真面目でもない奴がゾロゾロと学校に到着する頃、薄れた記憶だが、見知った顔が懐かしさを感じさせる。
33:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:11:49.71 ID:qsbAvU560
彼は坂本幸太、俺の最初で最後の親友と呼べた存在だ。
引っ越してから音信不通になって、生きてるのか死んでるのかも確認できなかった。
生きてるんだよな……いや、生きている時代に戻ってきたんだ、当たり前だ。
「どうしたんだよ、暗い顔して……朝飯食べなかったのか?」
34:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:12:39.81 ID:qsbAvU560
またID変わってる。まあいいか。
35:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:21:17.76 ID:qsbAvU560
「そうだ、あの映画一緒に見に行こうぜ! 新聞屋からタダ券貰ったから。母ちゃんも「」と一緒に見に行きなさいって言ってたし」
「映画か……何日に放映するんだ」
「二日後だぜ!」
「……すまない、その日は予定が入ってんだ」
「えーマジかよ……まあ、人多そうだからな。おまえにあわせるよ」
36:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:35:57.07 ID:qsbAvU560
こんな勉強してたな、なんて、思いながら長くもなければ短くもない授業が流れていく。
窓から見える校庭では体育の授業が行われていて、音楽室からは高音の歌声が響いている。
空からミサイルが飛んでくることなんてありえない、安全で、危険が少ない。そんな、そんな一日が流れている。
この数学の先生、六年生になる頃に他の学校の先生と結婚するんだよな。
俺の斜め前に座ってる男の子、夏休み明けに盲腸になるんだっけ。
37:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 22:56:58.50 ID:qsbAvU560
時間はあっという間に過ぎて下校の時間だ。
ランドセルに教科書類を仕舞い込んでいる最中にクラブクラブとクラスメイト達が騒いでいる。
小学生は部活のことをクラブと言うんだよな、少しだけ違和感がある。
「「」ちょっと今日は爺ちゃんと婆ちゃんの家に行かないといけないから一緒に帰れないわ」
38:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/18(月) 23:09:10.47 ID:qsbAvU560
帰りに100円ショップに立ち寄って購入した薄い板を腕に巻き付けられる大きさに切り取って、カッターナイフの刃で切ってみる。
傷こそつきはするが、それ以上の何かには至らない。これをランドセルの中に入れて犯行が起こる前にガムテープで両手に巻きつける。
「まあ、凶器がカッターナイフなんだ、このくらいで十分だろう」
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