13:名無しNIPPER[sage]
2017/12/05(火) 17:38:27.58 ID:DS8dv0Xb0
朝潮ちゃんの人かと
14:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 18:24:41.72 ID:fJBhatGxO
男がどんな人間であろうと、チンポは男の妻になることを決めていた。彼なら、自分を途端の苦しみから救い出してくれる。彼について行けば、光を見ることができる。
だからこそ、身体を許したのだ。場の空気に流され、なしくずしに契りを交わしたわけではない。
男の駿馬が小さな閨に押しいった。熱いものが、身体の中に入ってくる。膜が破れる。鋭い痛みが局所を襲う。彼女は歯を食いしばり、痛みを堪えた。駿馬は包み込む肉圧に負けず、前へ後ろへ跛行する。駿馬の口から唾液が飛ぶ。透明な唾液は血と混ざり合い、壁に染み込んでいく。
駿馬が白い液体を吐き出した。瞬間、閨は大きく縮み上がり、粘り気のある液体は奥の暗闇へ流れていった。
事は済んだ。男とチンポの間に言葉はない。
15:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 18:35:32.61 ID:fJBhatGxO
翌朝、川で髪を洗っていると、二人の姉が柳で作った鞭を携え近づいてきた。チンポは反射的に腰を低くした。もしや、昨夜の交合を見られていたのか。あれは、なるべくしてなったことだ。二人に自分と男の仲をとやかく言われる筋合いはない。
長女がチンポの右腕を強かに打ち据えた。右腕を抑えてうずくまるチンポ。左手の掌に、べっとりと赤い血がついていた。
16:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 18:53:46.33 ID:fJBhatGxO
どうやら、洗濯物を干すのを忘れていたらしい。おかげで長女二人は、水洗いしたばかりの湿った服を着なければならなくなったという。チンポは胸のすく思いで姉を見つめた。自分より醜い姉達。まだ男を知らない、未熟な姉達。
ひくつく陰部をねぶる優しい舌先も、乳房を揉みしだく荒々しい手も、身体の中に熱い精液が放たれる快感も知らない。自分だけが大人だ。大人の女なのだ。
そして自分を女にしてくれたターバンの男。彼の子を絶対に産む。産んで一人前に育てる。それが彼に対する自分ができる、最大の恩返しであった。
17:名無しNIPPER[sage]
2017/12/05(火) 21:25:54.12 ID:gKvPD+rSO
これが桃太郎か
18:名無しNIPPER[sage]
2017/12/05(火) 23:26:39.73 ID:dOXfFJB40
チンポは再び便所を訪れた。
そこへ行けば、ターバンの男に逢えると踏んだからだった。
しかし、男の姿はない。もぬけの殻である。
あれは夢だったのか。否、夢であるはずがない。チンポは愛おしそうに腹をさすった。
この中に、神の子種がある。一晩経った今でも、陰部をこすると指に白く濁った精液がついているのだから。
19:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 23:48:05.43 ID:dOXfFJB40
神とのまぐわいから数日後。
久方ぶりの登校である。
チンポの故郷ギルギット・バルティスタン州から学校のあるイスラマバードまでは、いくつもの険しい山々を越える必要があった。
しかも歩くだけでは何日もかかってしまうので、陸路バスのあるギルギットへはロバに乗っていき、そこから隣接都市ラーワルピンディーまでバスに揺られ、到着した後はさらに北へ10km、徒歩で学校へ向かわねばならない。
20:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 00:08:04.14 ID:bhXlMEua0
ふと、次女がこちらを向いて問うた。
抱かれたことはあるか、と。
学校の授業でセックスは子孫を残すために、必ずしなければならぬ行為だと習った。男と女がそれぞれの生殖器を結合させる。男の放った精が女の卵へ潜り込み、受精卵となる。その受精卵が子宮壁へ見事着床することで、女は妊娠し子を宿すことができるのだ。
妊娠は女にとって義務であり、また至上の喜びであるという。妊娠のできぬ女は、死ぬまで半人前として侮蔑の視線を浴び続ける。教師はそう教えたらしい。
21:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 08:57:01.76 ID:P4K49h0cO
蛇行する山道を抜け、バスは無事にラーワルピンディーへと到着した。夜空は既に白みかけている。車と人とゴミで溢れ返った目抜き通りを、チンポと次女は歩いた。
北へ10km。モーセの出エジプトを思い出す。彼らもエジプトからシナイ半島を北上する際、草木のない荒地を徒歩で渡ったのだ。10kmなど大したことのないように聞こえるが、栄養不足の飢えた身体で挑むのは流石に厳しいものがあった。
次女が足を速めた。遅刻したくないので、先に行っているという。おそらく嘘であろう。妹が非処女だったことに対する動揺を隠すため、一刻も早く妹から離れたかったのだ。
22:名無しNIPPER[sage]
2017/12/06(水) 09:04:07.11 ID:4dOA8w330
タイトルに釣られたが予想以上に面白い、頑張れ〜
23:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 09:39:09.26 ID:P4K49h0cO
ラーワルピンディーの雑多な街並みを眺めながら歩いていると、いきなり誰かに背中を叩かれた。自分と同じ14歳の少年が隣に並ぶ。彼の名はアフマド(アラビア語で賞賛されるの意。残念ながらアフマド本人は称えられることなく、いじめられている)。チンポの同級生だ。
寒村から来た貧乏人のチンポと、夢見がちで足元がふらついているアフマドは、いつも一括りにまとめられていた。アフマドの親はサソリ麻薬をやっており、子であるアフマドも市場でサソリを仕入れては乾燥させて砕き、パイプに詰めて優雅にふかしていた。そのためか、アフマドはサソリ男と呼ばれている。
サソリ男と陰気な貧乏女は、焼き飯店の前で立ち止まった。ここの焼き飯は美味だ。食べたことはないが、匂いで分かる。匂いだけなら、無料で嗅げる。たまに近くを通ったトラックの排気ガスが混ざるのだが、それでも焼き飯の匂いは二人にとって魅力的だった。
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