20:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 00:08:04.14 ID:bhXlMEua0
ふと、次女がこちらを向いて問うた。
抱かれたことはあるか、と。
学校の授業でセックスは子孫を残すために、必ずしなければならぬ行為だと習った。男と女がそれぞれの生殖器を結合させる。男の放った精が女の卵へ潜り込み、受精卵となる。その受精卵が子宮壁へ見事着床することで、女は妊娠し子を宿すことができるのだ。
妊娠は女にとって義務であり、また至上の喜びであるという。妊娠のできぬ女は、死ぬまで半人前として侮蔑の視線を浴び続ける。教師はそう教えたらしい。
要するに次女は怯えているのだった。寒村には長女と次女とチンポ、女三人しかいない。男はとっくの昔に村を出て都会へと旅立った。
いい相手を見つけるためにイスラマバードの学校へ通い始めたが、告白はことごとく失敗に終わった。容姿の悪さに加え、性格も意地汚い。体つきも貧相だ。確かに次女は男が好む理想の女性像からかけ離れていた。不安に駆られた次女は、傷だらけの妹を見下して、自身にできた心の傷を癒そうという魂胆なのだ。
チンポは抱かれたことがあると答えた。次女は大いに驚き、相手が誰か必死に問い質した。
20から30代の男性とだけ言ったが、あとは教えなかった。教える意味がない。言ったところで、神は姉にだと振り向きはしないのだから。
隣でハンカチを噛み悔しがる次女をよそに、チンポは布から冷えた干し肉を取り出して朝食代わりに噛んだ。
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