77: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/16(火) 18:21:05.19 ID:HmufLlVDO
国王が立ち去ると、観衆も波が引くように広場から離れていった。だが、熱気はまだ残っている。
壇上から降りた勇者に、間諜が真っ先に飛びついた。
間諜「カッコよかったです、勇者さん! 思わず見惚れちゃいましたぁ! いや〜、聖剣ってホントすごいですね〜!」
78:名無しNIPPER[sage]
2018/01/17(水) 00:39:53.48 ID:9UNqp9H3o
乙
79:名無しNIPPER[sage]
2018/01/17(水) 01:03:29.49 ID:C7IXfn8DO
乙
80: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/19(金) 20:31:40.46 ID:J6JjSiGRO
夜。勇者は先代勇者の館から出ると、両手を上に突き出し、気持ちよさそうに背伸びした。そよそよと初夏の風が吹く。既に、あちこちの草むらで虫達の演奏会が始まっているようだ。
勇者「いつ聞いても飽きないな。虫の声は」
夕食の後、書斎で軍師と話し込んだ。戸籍の確認、資力調査、医療保険制度の刷新。先代勇者の治世と差別化を図るために、勇者も軍師も躍起になって様々な案を出し合った。
81: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/20(土) 12:45:05.97 ID:/CUsXBBs0
二人は手を繋いで暗い夜道を歩いた。妹の手は温かった。
いや、自分の手が冷えていたのかもしれない。身体も、心も、冷えている。
勇者の妹「綺麗……」
82: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/20(土) 13:11:25.22 ID:/CUsXBBs0
〜翌朝〜
先代勇者の首と手足が盆に乗って、卓の上へ運ばれた。
蠅が飛び交っている。どこに卵を産み付けようか、迷っているかのようだ。
腐りかけた肉の臭いにつられて、野犬も集まってきた。
83: ◆EpvVHyg9JE[sage]
2018/01/20(土) 13:13:46.45 ID:/CUsXBBs0
ここでプロローグは終了となります
勇者が魔女と一緒に旗揚げして、金持ちと頭脳を味方につけて、叛乱の拠点を奪い取った
という流れです
84:名無しNIPPER[sage]
2018/01/20(土) 13:16:03.87 ID:BG+MdVIA0
乙
85:名無しNIPPER[sage]
2018/01/20(土) 23:00:35.57 ID:k9S0HVK5o
乙
86:名無しNIPPER[sage]
2018/01/21(日) 18:09:41.75 ID:fpyblGYDO
乙
87: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/22(月) 10:29:24.46 ID:H4KAurkc0
「わあッ」
派手な音をたてて、荷車が倒れた。
積んでいた壺のふたが外れ、茶色い液体が飛び散る。
強烈な悪臭。
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