139: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/23(金) 21:02:54.05 ID:NkOD371y0
目覚めた頃には、荷車の揺れは収まっていた。
穢れもない、喧騒もない、神殿のごとく静謐な空間だった。
竹の葉の隙間から漏れた暖かな日差しが、荷車を優しく包み込む。
奥に、柴垣が見えた。
140:名無しNIPPER[sage]
2018/02/24(土) 02:09:11.89 ID:JCJ/BujDO
乙
141: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/24(土) 18:47:24.26 ID:w1egUsIT0
大富豪「間諜から話は聞いている。無事にバルフを奪取できたそうだな。峻険な山々で王都からの侵攻を防ぎ、アムダリヤ川を運河に利用すれば周辺都市との交易も盛んになる。よい位置だ」
魔女「ところで、キミが手に持ってる……その板は何だい?」
大富豪「大唐国の商人から仕入れた版木だ。手で書き写すのは時間も労力もかかる。はっきり言って効率が悪い。そこで、木版印刷なるものに着手してみようと思ってな。急遽、取り寄せた」
142:名無しNIPPER[sage]
2018/02/24(土) 22:14:12.58 ID:HXTGgb1SO
矢じりにくそをぬるなら、それがもとで雑菌がないぶに入り撤退したテルメズ軍に疫病が流行る敵な描写もほしいような
143: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/25(日) 22:48:55.93 ID:Hix20SZ60
魔女「間諜への依頼は済んだの?」
大富豪「とっくにな。タシケントの写生工場とバルフを結ぶ、安全な輸送路の確保を頼んだ。父の遺産も無限ではない。無駄な買収は避けて通りたいところだ」
大富豪「偽造書類も作れるには作れるが、墨液識別魔法を使われた日には、一瞬で偽の荷物だと判明する。そこから足もつくだろう」
144: ◆EpvVHyg9JE[sage]
2018/02/25(日) 23:02:57.83 ID:Hix20SZ60
×写生
○写本
145:名無しNIPPER[sage]
2018/02/26(月) 01:01:33.63 ID:0iZJgRDDO
乙乙
146:名無しNIPPER[sage]
2018/02/27(火) 00:26:39.28 ID:lAyc2mbKo
つまんね
147: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/28(水) 23:11:39.63 ID:6HyhX3Ea0
夕食までの間、魔女はぶらぶらと屋敷を散歩することにした。
ここには何でもある。
何十年分の食料を溜める貯蔵庫、押収した武具をしまう武器庫、守兵を訓練する練兵場、新たな武器を生み出す鍛冶場、治癒魔法では治せない病に有効な薬を処方する施薬所、良質な酒を造る果樹園と醸造所。
148: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/03/01(木) 21:54:31.62 ID:52ocKMZs0
ふと、妹が魔女に本を差し出した。
勇者の妹「この本、魔女先生に謹呈します」
魔女「ボクに? 嬉しいけど、気持ちだけ受け取るよ。それは貴重な初版本だ。作者であるキミが持っていた方がいい」
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