38:名無しNIPPER[sage]
2017/11/15(水) 21:50:01.20 ID:KkEmJjUBo
加蓮…
39:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 23:56:40.62 ID:hUxDZyVyo
――とてもではないが仕事どころではない。
そうとしか言いようのないプロデューサーの憔悴具合だった。
とはいっても、私に元から仕事と呼べるものなどなかったのだが。
そもそも、私と彼はまだ出会って一ヶ月。
40:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 23:57:54.67 ID:hUxDZyVyo
プロデューサーの額の熱を掌を通して感じる。
同時に彼の前髪の毛先が私に触れている。
――出来ることならばこのまま頭を撫で回してしまいたい。
そんな衝動を前歯を奥歯を噛み砕かんばかりに噛み締めて押さえつける。
41:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 23:58:30.74 ID:hUxDZyVyo
みじかい。
おやすみ。
42:名無しNIPPER[sage]
2017/11/16(木) 09:44:56.47 ID:7RAFsd5hO
おつー
男女の性的価値観も逆転してるのかな
43:名無しNIPPER[sage]
2017/11/16(木) 12:15:20.96 ID:fq0KsOkfO
撫でた側が惚れるのか(困惑)
おつ
44:名無しNIPPER[saga]
2017/11/16(木) 23:55:34.69 ID:XYO4AVUMo
きゅっと拳を小さく握りしめる。
酷く弱った異性に頼りになる態度で颯爽と振る舞う私。
これはキています。
私の積み重ねた男性経験が確信を持って囁く。
45:名無しNIPPER[saga]
2017/11/16(木) 23:56:21.85 ID:XYO4AVUMo
ともあれ、執着している異性からの新鮮な対応には自然と心が踊ります。
人間、弱い部分を曝け出すには信頼関係が必要です。必要なはず。たぶん。
つまり、つまりです。
彼と私は非常に近いところに居るはずなのです。こう、精神的に。精神的にっ!
46:名無しNIPPER[saga]
2017/11/16(木) 23:57:12.65 ID:XYO4AVUMo
自信有りげに、頼りがいのあるような振る舞いで、私は自らの胸に左の掌を添える。
「ご安心ください。私、五十嵐響子が責任を持ってプロデューサーを自宅までお送りします」
はきはきと、断固たる意思を以って告げる。
47:名無しNIPPER[saga]
2017/11/16(木) 23:57:56.40 ID:XYO4AVUMo
――心底不思議そうに。
どうしてそうなるのか分からないとばかりに。
少しだけ考えるように思案する仕草を見せて、プロデューサーは「あぁ、なるほど」とぽつりと呟いた。
「響子は”女の人”だもんな」
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