1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:23:33.75 ID:dfAozWXTO
「…………ん……」
ぴちゃ、と音。
口の中。二つに折り畳んで高さを調節した枕の上へと乗せた顔、身体と同じく横へ寝かせたそこで……その口の中で、その下側の頬の内側で、小さく水の跳ねる音がする。
(……ふふ)
頬の中へと溜まったそれ……内からどんどん溢れてきて止まらない唾液や、顔の表面をなぞりながら滴り落ちて流れ込む汗、自分のもの。とろとろと滲み出すように零れてくる透明な汁、一度ずつ時間を置きながら何度も何度も注がれる真白く粘ついた液、プロデューサーのもの。自分のものとプロデューサーのもの。二人のいろいろが混ざりあったそれへ、また何度目かの液が注がれて、ぴちゃんと淫らな音を鳴らす。
ぴちゃん、と。ぴちゅ、ぴちゅ、と音。口の中で小さな音が三度四度響いて止まる。
(あ……)
開きっぱなしの唇の端からどろ、と。半透明に濁る熱い水溜まりからその上澄みが零れていく。
一度前の時よりも少ない。量も、数も。それに濃さも。最初の頃よりも……もうどのくらい前になるのかも分からない最初、一番初めの時よりもすっかり薄くなったそれ。プロデューサーから注がれたそれを受け止めて、もう限界まで溜まっていた私たち二人の混じる水が外へ。
頬の中に溜め込んでいられなくなったそれが唇の端を越えて、そのままゆっくりゆっくりと……這うように粘りつきながら頬の外を滑って、そうして枕へ染みていく。
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:25:14.77 ID:dfAozWXTO
「……ん、じゅ……ぅ……」
溜め込んで。味を、匂いを感じて心を満たしていたそれ。プロデューサーは含んだままで口を閉じて、そうして舌に絡めて味わい、吐息を注いで泡立てて口の中すべてを塗っていたそれ。それを吸い上げる。吸い上げて、そのまま飲み込み身体の中へと迎え入れる。
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:25:56.21 ID:dfAozWXTO
(……プロデューサー)
生ぬるい、喉に絡む粘ついたそれ。かすかに苦いような、ほのかにしょっぱいようなそれを舌の腹で一度舐めあげるようにしてから飲み込む。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:26:39.80 ID:dfAozWXTO
「ん……」
視線の向きを変えるだけじゃ足りない。見たかったものに届かない。上を向いて見えた肌色では満足できなくて、体勢を変える。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:27:21.12 ID:dfAozWXTO
「……」
「……」
「……楓さん」
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:28:01.74 ID:dfAozWXTO
「そろそろ、ほら」
お風呂とか、ご飯とか。そんなふうに言って、私に放すよう促してくる。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:28:39.82 ID:dfAozWXTO
「イヤイヤしない。……ほーら、まずは放して。こっち来ましょう?」
頭を撫でていた手が離れ、それが今度は枕を叩く。私の頭の下にあるのとは別、私を見つめるプロデューサーの顔の少し手前、いつも私を優しく抱いてくれるプロデューサーの腕を。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/14(木) 20:29:42.79 ID:dfAozWXTO
「お、っと……え、……って……楓さん……?」
「ちゅー……ぅ……」
「ん……そんな、いきなり強く……」
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