5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:38:23.73 ID:t50tah/9O
とんとん。湯から顔を出したプロデューサーさんの膝を叩いて示す。
それを開いて。そうして私を受け止めて。そんなふうに想いを込めながらとんとん、と。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:38:59.16 ID:t50tah/9O
込み上げてくる恥ずかしさや照れを耐えて強行した私のその行動にプロデューサーさんも動揺したらしい。足を閉じる力がふっと弱まって、開こうとする私の手の動きを抵抗なく受け入れてくれた。
受け入れられて、開かれたそこ。もう一度閉じてしまう前に私はそこへ腰を下ろす。気持ちを逸らせて少し水飛沫を上げてしまいながらもそこへ下りて、そうしてしっかりと嵌まり込む。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:40:05.50 ID:t50tah/9O
決してずれて離れてはしまわないよう、座った位置は固めつつ。背を胸へともたれかけ、それまで行き場を失ってゆらゆらと泳いでいた腕を捕まえてそれに抱かれる。
上に乗った私をプロデューサーさんが後ろから抱きしめている。そんな体勢。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:40:46.27 ID:t50tah/9O
(…………あは、ぁ)
心臓が飛び出てしまいそう。頭が沸騰してしまいそう。自分が自分でなくなってしまいそう。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:41:53.44 ID:t50tah/9O
「……そういえば、ねぇ、プロデューサーさん」
思えば今までのこれ。こんなどうしようもないほどの感覚。これを私へ感じさせてきたのは、全部プロデューサーさんだった。ライブの時、誰よりも瞳を輝かせて喜びながら私を抱きしめてくれた。撮影の時、どんな小さな一瞬も逃さずにまっすぐ私のすべてを見ていてくれた。私にこんな感覚を与えてくれるのは、プロデューサーさんだった。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:42:37.32 ID:t50tah/9O
「……それは……そんなの」
「ないのかしら」
「ない、というか」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:43:22.10 ID:t50tah/9O
言葉を止めてしまうプロデューサーさんへ続きを促す。
なんなのだろう、という疑問。もしかしたら、という期待。二つを混ぜ合わせた想いを込めて、続く言葉を求めて願う。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:44:30.98 ID:t50tah/9O
震えも昂りも何もかも、重なった肌を通して伝わってくるすべては私を求めてくれている。それなのに送られる言葉はすべて逆。
私が欲しくて仕方ないはずなのに私を遠ざけようとする。
それを、そんなプロデューサーさんを感じて。だから私は動いて示す。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/13(水) 21:48:24.59 ID:t50tah/9O
以上になります。
十時愛梨「脱ぎたくないです……」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1504078709/
14:名無しNIPPER[sage]
2017/09/13(水) 21:54:07.23 ID:3EdNyj9Jo
おつかれ〜
前回の渋谷凛「四人電話」の10レス目は投稿しないの?
15:名無しNIPPER
2017/09/23(土) 12:01:53.60 ID:MDkkZQLO0
丁寧な描写と奏らしい雰囲気良かった
でもどうしてそこで終わってしまうんですかぁ!!!???
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