110:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 14:40:09.73 ID:mSFbP5Ew0
提督「もう遅いかもしれない、許してもらえないかもしれない、それでもちゃんとマックスに謝りたいんだ。みんなマックスがどこに行ったか心当たりはないか?」
先ほどまでの頼りない姿とは違い、目に光を宿した提督を見てレーベ達も表情を和らげる。
111:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 22:53:24.35 ID:mSFbP5Ew0
水平線にかかる太陽を前にして一人海岸に座っている人影がある。
その小さな人影は冷たい北風が吹く中厚着もせず、水平線に沈みゆく夕日を眺めていた。
夕日に照られたマックスはもう何度目になるかわからない自問自答を繰り返していた。
112:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 22:54:18.44 ID:mSFbP5Ew0
気にしないようにと思っても告白されたと嬉しそうに話す提督の姿が頭に浮かぶ。
彼はどうしてあんなことを言ったのか。
いや、わかっている。
所詮あの人と自分は上司と部下の関係、少しだけ仲が良かったに過ぎず恋慕の対象ではなかったということだ。
113:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 22:57:11.78 ID:mSFbP5Ew0
提督の声、一緒の会話、食べた食事、過ごした時間・・・
提督との思い出が頭に浮かぶと目から何かが溢れそうになり、膝に顔を押し付けて抑える。
涙目になりながら、自分はクールなタイプだと思っていたがこんなにも落ち込みやすかっただろうか、と考える。
きっと変えられてしまったのだ
114:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 22:58:20.58 ID:mSFbP5Ew0
提督「ここにいたんだねマックス」
115:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 23:02:26.37 ID:mSFbP5Ew0
Z3「食事の誘いならお断りするわ。今日はそういう気分じゃないの」
素っ気なく突っ撥ねその場から立ち去ろうとするが、回り込んだ提督に進路を塞がれる。
116:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 23:04:21.54 ID:mSFbP5Ew0
提督「マックス」
Z3「・・・・・・なに」
117:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 23:06:18.63 ID:mSFbP5Ew0
マックスが顔を上げないため視線は合わないが、提督は構わず膝を折り頭の高さを揃える。
提督「自分の本当の気持ちに気付けず、君をないがしろに扱ったことを改めて謝らせてくれ」
118:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 23:08:38.51 ID:mSFbP5Ew0
そう言って取り出したのはケッコンカッコカリの指輪。
最高練度の者もおらず、渡す当てもないためずっとしまい込まれたままだった指輪を提督は持って来ていた。
満を持してと指輪を取り出し、マックスの指にはめようとする。
119:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/31(火) 23:03:04.36 ID:eb927Zun0
提督「っっっ・・・!」
断られる可能性も考えていたとはいえ、あまりに素っ気ない態度に提督は酷くショックを受けた顔をする。
しかし先に傷つけてしまったのは自分の方、これは自業自得だと己に言い聞かせる。
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