30:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 01:09:58.65 ID:YoTKRd/f0
理樹(彼女の音だった。繊細でいて、時に聴くものを引っ張りあげるほど情熱な旋律。だが、僕の気を引いたのはそれだけじゃなかった。引いている曲だった。その曲は僕自身、一度も聴いたことがなかった。しかし、ずっと昔に聴いた感覚だけはある。既知感だとかそういう類のものではない。僕はこれを確かに一度聴いたことがある)
『♪…………』
理樹「……………」
31:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 01:26:07.21 ID:YoTKRd/f0
理樹(我に帰った時にはまた東京にいた。何も用意せず、ポケットには財布だけ。ここまでほぼ無意識のうちに行動するなんて普通ならあり得ないが、僕はそれほどまでに、ただ彼女に会いたかった。とても彼女を愛しているんだ)
理樹(うろ覚えの記憶を必死に辿り、来ヶ谷さんの家に向かった。もしかしたら行ったところで彼女の事だしもう引っ越していたりするかもしれない。そこに住んでいたとしてまだ帰ってないかもしれない。でも、頭の中には行く以外、選択肢はなかった)
理樹(バスで周辺に着き、タクシーで地図を塗りつぶすように回り、遂に見覚えのある場所を見つけた。そしてとうとう来ヶ谷さんに案内された家の前に着いた。表札には確かに来ヶ谷の文字があった。ドアの前に立った。ここまでフリスビーを追いかける犬のように来た僕もチャイムを押すのには少し躊躇した。そして勇気を振り絞り手を上げたその時、向こうからドアが開いた)
32:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 01:44:27.41 ID:YoTKRd/f0
来ヶ谷「久しぶりだな」
理樹「………ああ、うん……」
理樹(なんとか息を整えて次の言葉を発しようとしていると、玄関の方から20代半ば程度の男の人が現れた)
33:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 02:04:11.43 ID:YoTKRd/f0
来ヶ谷「……ふふ。本当に久しぶりだな」
理樹「うん。あの時以来だ」
来ヶ谷「ところで、そんなに息を切らせて何の用で来たんだ?」
34:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 02:08:41.21 ID:YoTKRd/f0
気がつけばもう5日も経ってたのか!?申し訳ねえ!
>>23
まだそんなこと覚えてくれてるのかよ!
一応日記みたいなのはあるけど細かいこと覚えてないからなー
35:名無しNIPPER[sage]
2017/09/01(金) 10:25:42.67 ID:Ns9wVihgo
来ヶ谷視点とか読んでみたい。交流してなかった期間とかも
36:名無しNIPPER[saga]
2017/09/02(土) 00:26:24.16 ID:jnHRti3u0
それは想像に任せる
次は久々にただの安価スレやるか
37:名無しNIPPER[sage]
2017/09/02(土) 01:23:03.85 ID:qGuFC8Geo
残念だ……
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