33:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 02:04:11.43 ID:YoTKRd/f0
来ヶ谷「……ふふ。本当に久しぶりだな」
理樹「うん。あの時以来だ」
来ヶ谷「ところで、そんなに息を切らせて何の用で来たんだ?」
理樹(今度こそ何と言うのかちゃんと考える時だった。しかし、思いの外その言葉はスッと出てきた。きっと三日三晩くらい考えても同じ言葉になっただろう)
理樹「僕と結婚してください」
来ヶ谷「………」
理樹「………」
来ヶ谷「ふっふっふっ……」
理樹「………」
来ヶ谷「………本当のことを言うと、あの曲を弾いた時、君が聴いているかどうか不安だった。でもやっぱり君は来た。おそらくその曲を弾いている私を見て」
理樹「………」
来ヶ谷「あの時、私が君にあんなことを言ったのは同じ事を繰り返すのが嫌だったからだ。だから君を試したんだ。もう二度と来るなと言うほど拒絶して、それでもまだここに来るようなら……ってね。どこかのお偉いさんならあと一度は断るが、しょうがないから私は今回で折れておこう」
来ヶ谷「私でよければ是非、よろしくお願いします」
理樹(全身に力がこみ上がってきた。それまで灰色だった僕の全てが突然、雲ひとつない大空のように透き通った輝きを放った。それと同時に血流が激しくなりすぎて手が異常なほど痺れてきた。それが、とても幸せを実感させた)
来ヶ谷「ふふっ、何を突っ立ってるんだ?外は寒い。とりあえず中に入りたまえ」
終わり(∵)
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