未央「兄貴、何か隠してるでしょ」未央兄「なんのことだ?」
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9: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 20:57:32.66 ID:Eo53XMUN0
「まあとにかく、他の本屋さんとかコンビニ行ったら雑誌コーナー探してみてよ。妹の顔なんだから、一発でわかるでしょ?」
「ああ、気が向いたらな」
「いやいや、そんなのんびりしてたらダメだよ。来週にはしぶりんになっちゃうんだから」
「……なに? しぶりん?」
「うわマジ? しぶりんだよ、しぶりん。渋谷凛ちゃん。兄貴、ほんっとにアイドルに興味ないんだね。妹と同じユニットのメンバーくらい覚えとこうよ」
以下略 AAS



10: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 20:58:06.86 ID:Eo53XMUN0
「兄貴、後ろの壁に何か付いてるよ」
「……なに?」
「なんだろう、キラッて何か光って……ええっと」
「ま、待て! 立つな!」

以下略 AAS



11: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 20:59:23.34 ID:Eo53XMUN0
「ねえ、その好きなバンドのポスターってさ」

 こ、このヤロウ……食い下がってきやがった。
 なんだ? 何を聞かれる? 
 一番ありそうなのは、なんてバンド? という質問だが、それぐらいならどうとでもなる。
以下略 AAS



12: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:00:14.74 ID:Eo53XMUN0
 もしもこの世界がミステリ小説の作中だとしたら、ここからが解答編ということにでもなるのだろうか。
 ……ま、まあ、俺には隠し事なんて一切ないし? だから、ミステリでもなんでもないんだけどな? うん?

「いきなり……何を言ってるんだ、おまえ」
「兄貴が何を隠したのかは、もう見当がついてる。笑ったりしないからさ、もう白状して楽になろうよ。ね?」
以下略 AAS



13: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:01:38.65 ID:Eo53XMUN0
「ふっふっふ、まだ気付かないかなー? 気付かないなら、教えてあげる。ちょうどいいものが、そっちの壁に掛けてあるからね」

 未央が目を向けたのは、ポスターが貼ってあったベッド脇とは反対側の壁、そこに掛けてあるカレンダーだった。
 4月23日の日曜日にちょっとアレな書き込みがされている、あのカレンダーだ。

以下略 AAS



14: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:02:30.30 ID:Eo53XMUN0
「さぁて、妹に見られると困るなんて、兄貴はいったい、どんなポスターを貼ってたのかな〜? つい最近貼ったってことは、つい最近手に入れたポスターってことかな〜?」
「そ、それは……」
「そういえば、さっき話したような気がするな〜、つい最近発売されたばっかりの雑誌に、付録でポスターがついてくるって!」
「そ、そうだったか?」

以下略 AAS



15: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:03:41.76 ID:Eo53XMUN0


 解答編は、終わりを迎えようとしている。
 そう。全ては、未央が推理した通りだった。

以下略 AAS



16: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:04:25.17 ID:Eo53XMUN0

「しまむーじゃん!!」

 そう。
 そこにある問題のポスターや、本体であるヤングシンデレラ(先週号)の表紙、さらにCDやファングッズ諸々は、全てしまむーこと、島村卯月ちゃんのものだった。
以下略 AAS



17: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:05:49.11 ID:Eo53XMUN0
「じゃ、じゃあ、なに? つまり……ぜんぶ、私の早とちりだったってこと……?」

 未央の顔が、みるみるうちに赤くなっていく。

「早とちり? 何を言ってるんだ、見事な推理だったぜ。おまえ、サスペンスドラマの主役とかイケるんじゃねーの? 美少女アイドル探偵みたいな」
以下略 AAS



18: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:06:23.27 ID:Eo53XMUN0


 その後は、というと。
 不貞腐れた未央は、ベッドの上のポスターやグッズをぽいぽい除けて布団の中に潜り込んでしまったのだった。
 ベッドに入るなら風呂入って着替えてからにしろ汗臭くなるから! と引きずりだそうとしたものの、
以下略 AAS



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