未央「兄貴、何か隠してるでしょ」未央兄「なんのことだ?」
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◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:03:41.76 ID:Eo53XMUN0
解答編は、終わりを迎えようとしている。
そう。全ては、未央が推理した通りだった。
俺は《1週間前》、件の漫画雑誌を購入し、水着グラビアを楽しみ、さらには昨日、その付録ポスターを壁に貼ったのだ。
グラビアのポスターなんて初めてだったから(その上、水着である)、どうすべきか持て余していたのだが……。
物は試しと貼ってみたら……これが思っていた以上に、良かった。良かったんだよ、マジで。
それを眺めながら悦に浸っていた俺だったが、そこに今日、突然やってきたのが愚妹・未央。
焦った俺は貼ったばかりのポスターを慎重に、かつ迅速に剥がし、CDやその他諸々のファングッズと一緒に、ベッドの布団の中に隠したのだ。
観念した俺がゆっくりと立ち上がると、満足気な様子の未央が、側に寄ってきた。
くそ、まさかこんな形で俺の秘密が暴かれることになるなんて……。
「まったく兄貴ってば、そんなに恥ずかしがらなくたってよかったのに。だいじょうぶ。私、こんなことで引いたりしないよ。兄貴のことを、嫌いになったりしない」
「み、未央……」
その慈愛に溢れた声は、俺の知る未央とは別人のようで。
それなのに、ちゃんと、わかるのだ。こいつは間違いなく、俺の妹だと。
なぜだか、涙が出そうだった。
「……そうだな。こんな姑息な真似しないで、素直に、言っちまえばよかったのかもな」
「そうだよ」
言いながら、未央は布団に手をかけた。
「だいじょうぶ。だいじょうぶ、だよ。私は……兄貴が妹の水着ポスターを部屋に飾ってるようなヘンタイでも、軽蔑したりしないから!」
「……は? おまえ、何を」
「えーいっ♡」
未央はそのまま、勢いよく布団をめくり上げた。
そこにあったものを目の当たりにして、未央は。
「え?」
と、呆けた声を漏らした。先ほどの慈愛は一切感じられない、マヌケ感。
一度俺の顔を見て、もう一度、布団の中に隠されていたものを見て。
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