未央「兄貴、何か隠してるでしょ」未央兄「なんのことだ?」
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13: ◆jduRT8bHyo
2017/08/22(火) 21:01:38.65 ID:Eo53XMUN0
「ふっふっふ、まだ気付かないかなー? 気付かないなら、教えてあげる。ちょうどいいものが、そっちの壁に掛けてあるからね」

 未央が目を向けたのは、ポスターが貼ってあったベッド脇とは反対側の壁、そこに掛けてあるカレンダーだった。
 4月23日の日曜日にちょっとアレな書き込みがされている、あのカレンダーだ。

「そのカレンダーが、どうし……あぁッ!?」

 慌てて振り返る。
 正確には覚えてないくらいの間ポスターを貼ってあったことになっている、その壁紙は……。
 そう、タバコのヤニで、《黄ばんでいる》。

「テープの切れ端が残ったままで、兄貴がそれに気付いてなかったってことは、ポスターが剥がされたのはつい最近のことだよね? と、いうことは……」

 未央は話し続けながら、カレンダーに手をかけ、まとめてめくり上げた。

「こんな風に、ポスターが貼ってあった下は……日焼け跡みたいになってないと、おかしいんだよ!」
「ぐッ……ぬゥ……」

 周りの黄ばみに比べれば真っ白な壁紙が、カレンダーの下から現れた。
 呻くことしかできない俺に、未央は容赦なく追求を続けてくる。

「ここで重要なのは、兄貴がその壁にポスターを貼っていたのは本当らしい、ってこと」

 これについてはセロハンテープの切れ端っていう証拠があるからね、と未央は得意気に話す。

「つまり兄貴は……つい最近、この壁にポスターを貼って、貼ったばかりのそのポスターを剥がしたってことになるよね?
ヤニ汚れの跡がまったく残らないぐらいの、短期間で!」

 う……ッ、ぐ、ぬゥ……ッ!

「いやぁ、兄貴はどうしてそんなことしたのかなぁ〜。あっ、もしかして、そのポスター……私に見られたくなくて、剥がしたとか?」
「ぐ……ッ」

 正解だよこのヤロウ……ッ!


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