【艦これ】「泊地を継ぐもの」
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81:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:16:54.88 ID:xy6mxyet0
「あ、明石中佐? もしかして、北上の部屋からネックレスを持っていったりした?」
「持って行ってないですよ。そもそもそういうの興味ありませんし。でもなぜ?」
「いや、指輪の件で、ほかにも防身銃と腕時計とネックレスが今朝まではあったんだが、ネックレスがさっき見たときは無くなってたから……」
「そうですか。まあ、私は前任司令官時代からいたから少佐は疑ってるのでしょうが、私は本当に知りませんよ。
 それに、さっきまで一緒に北上さんの演習を一緒に見ていたじゃないですか」
以下略 AAS



82:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:17:33.52 ID:xy6mxyet0
 私はそれから二人を退出させ、柱島に指輪の件について電報を打電した。
 すると直ぐに返電があった。
『そういう報告を待っていた。
 ついては本日十三時より、本泊地人事部と貴泊地司令官との電話会談を求む。
 猶、会談内容は秘匿事項もあるので外部に漏れない様注意せよ』


83:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:18:41.20 ID:xy6mxyet0

 十三時、私は二人に泊地近海の対潜哨戒任務を命ずると、司令室の内鍵を閉めて、柱島泊地の人事部に電話を入れた。
 向こうは直ぐに出た。
「はい、こちら、柱島泊地人事部の海城工(かいじょう たくみ)と申します。五神島泊地司令少佐でよろしいでしょうか」
 若い男性の声が受話器越しに聞こえる。なかなかのイケボイスだ。
以下略 AAS



84:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:19:28.53 ID:xy6mxyet0
 私の質問に対し、海城は少しの間、沈黙した。
「……えっと、失礼しました。
 取り敢えず、それらはこちらで預かりますので、明日にでも宇和島基地から輸送艦を送り、回収することにします。
 ですが、正直なところを申しますと、吹雪大佐のもとへ返すことはできません」
「な、それはなぜ? あと、吹雪大佐ということは、昇進されたのですか?」
以下略 AAS



85:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:20:41.54 ID:xy6mxyet0
 その時だった。
「はい、吹雪大佐は昇進されました。――――轟沈後に」
「え?」
 私は海城の回答に反射するように、ため息のような疑問符を吐いた。
「轟沈されたのです。吹雪大佐は」
以下略 AAS



86:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:22:13.38 ID:xy6mxyet0
「なるほど。やはり、この司令部はいわく付きだった訳ですか。
 そして、北上が着任した日の電報に、『司令官は、毎日一度は本人事部に泊池の状況を報告・打電すること』と言ったような命令をしたのは、貴職が『その事』について調査しているからなんですね」
「ええ、その通りです。これについては今後も、続けて頂きたいと思います」
「分かりました。それならば、私も『その事』について知りたい。覚悟はできています。そして、出来る限り協力したい所存です」
「それは助かります。では、貴殿が着任する二ヶ月前の五月十日に起きた『豊後水道沖夜戦事件』について話していきます」
以下略 AAS



87:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:22:54.91 ID:xy6mxyet0
「はい。事件を簡単に説明すると、当時の五神島司令が作戦遂行中に失踪し、本泊地に所属していた七隻の艦娘のうち六隻が豊後水道沖で轟沈した事件です」
 驚愕。
 私がここに着任する前にそんな悲惨な事件が起きていたのか。
 そして、その七隻のうち生き残った一隻というのが、非戦闘艦である明石中佐と言う事は言われなくても分かった。
 中佐はそんな辛い過去を背負っていたのか……。
以下略 AAS



88:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:23:40.06 ID:xy6mxyet0
「……五神島司令、もしもし? 聞こえてますか?」
「あ、ああ、すいません。で、続けてください」
「はい、この事件については、不可解な点が多いのですが、とりあえず、事件事故調査委員会の報告をもとに事件を説明していきます」


89:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:25:12.74 ID:xy6mxyet0
 受話器越しに海城が紙を捲る音が聞こえ、彼は説明を始めた。
「まず、当時の戦力ですが、五神島には六隻の戦闘艦と一隻の非戦闘艦が在籍していました。
 非戦闘艦の一隻は明石中佐で、お分かりの通り唯一の生き残りです。
 そして戦闘艦の六隻は、当時の階級でそれぞれ吹雪中佐、秋月少佐、五月雨少佐、大井中佐、摩耶少佐、瑞鶴大佐です」
「一世代前の司令部にも駆逐艦五月雨がいた訳ですか」
以下略 AAS



90:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:26:07.90 ID:xy6mxyet0
「そんな泊地がなぜ……?」
「それをこれから説明します。調査委によると〜〜〜〜」
 それから海城は「豊後水道沖夜戦事件」の説明を長々延々とはじめた。
 彼の話の要点をまとめると次の通りである。……要点をまとめても長いので、そこは理解いただきたい。


91:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:28:49.57 ID:xy6mxyet0
 一、五月十日十七時半頃、『瑞鶴(改二)』を旗艦として『摩耶(改二)』と『秋月(改)』が豊後水道沖で哨戒活動中に、軽母ヌ級四隻とロ級三隻、敵の艦載機群を発見、これを迎撃。

 二、瑞鶴は烈風改と流星改を展開し、敵艦載機と敵空母と対峙。
 しかし、上がった敵機六十余は、通常ならば脳筋にも編隊に集中攻撃を仕掛けるが、今回は碁盤目状に大きく分散して飛行。
 撃墜するのは容易くなるが、秋月や摩耶の得意の対空砲による一斉掃討ができず非効率的な戦闘を強いられた。
以下略 AAS



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