【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
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32: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/12(水) 18:40:40.89 ID:Z1FU2/eB0
男が僅かに残っていたグラスの水を飲み干して、仕切り直すように紬を見た。
「その言い方だと、俺に叱られるとでも思ってたのか? ……どうして?」
33: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/12(水) 18:43:34.62 ID:Z1FU2/eB0
「プロデューサー? もう少し真摯にお相手を」
「俺、いつでも真面目がモットーなのに……ジェントルマンだぞ?」
34: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 08:05:26.56 ID:4FOqYP6I0
「……納得できません」
だからこそ、紬の口は掘り返す。
35: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 08:07:20.66 ID:4FOqYP6I0
こういう言い方をすると危ない人のように聞こえるが、紬は罰を欲していた。
とはいえ彼女は責められることで興奮したり、
喜びを感じるような特殊な嗜好を持ってはいない。
36: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 08:08:38.43 ID:4FOqYP6I0
「いいですか? 私はあなたを行き違いから、とんだ酷な目に合わせ――」
「行き違いっていうか、単に俺の配慮が足りなかった。紬は咄嗟に、自分を守ろうとしただけだろう?」
37: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 08:10:31.52 ID:4FOqYP6I0
(はっ、もしや……!)
その時、紬の頭に一つの仮説が浮かび上がった。
38: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 21:22:20.12 ID:4FOqYP6I0
どうしてそこまで追い込まれるか? 理由は彼女の育ちにあった。
呉服屋の看板娘として、親を手伝うこと数年。
39: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 21:23:50.04 ID:4FOqYP6I0
===
「それとも……、あなたがバカなのですか?」
そんな言葉が口をついて飛び出た時、紬は内心ビクビクだった。
40: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 21:26:00.42 ID:4FOqYP6I0
それからおよそひと月後、紬はこの時の誘いに乗る形で地元を離れることになる。
誘われた先の芸能事務所が、父の知り合いの会社であるということも大変都合が宜しかった。
41: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/14(金) 21:27:43.21 ID:4FOqYP6I0
「……? どうして君が驚いてるんだい」
「驚かれたことに、驚いたのです」
42: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/15(土) 12:12:16.49 ID:+33UyS7K0
ところがだ。気づけば彼女は指を突き出し、
男を「バカ」呼ばわりしていたのである。
商家の娘としてはやってはならない大失態。
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