7: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:38:19.89 ID:Tu9HjCgo0
車に揺られる時間が長くなるほど、同乗者はどんどん減っていく。そして、いつものように最後は決まって一番家が遠いはぁとだけに。
こうしてプロデューサーといっしょにいられる時間が増えるのは嬉しい。家が都心から遠くてよかった。
8: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:38:57.74 ID:ys67cGWM0
―・―・―
水のはねる音が、少し離れたこの部屋まで届いてくる。
9: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:39:23.42 ID:ys67cGWM0
空き缶をベッドのそばにあった机の上に置き、また座りぼんやりとする。
いつから俺ははぁとさんに惹かれていたのだろう。
10: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:40:10.33 ID:Tu9HjCgo0
本格的に惚れたのは、初ライブの後。楽屋にねぎらいの言葉をかけに行ったときに目に入った彼女の涙。
『な、泣いてねーし☆』
11: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:40:34.67 ID:ys67cGWM0
―・―・―
シャワーを浴びながら、さっきのキスのことを思い出しては頭を抱える。恥ずかしすぎる。それに今、はぁとの家にプロデューサーがいるということが信じられない。
12: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:40:57.14 ID:Tu9HjCgo0
「冷たかった…」
ようやくちょうどいい温度に戻ってきた。
13: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:42:20.35 ID:8OABDCgr0
そんなはぁとの思い人が、今この家にいて、そしてこれから…。
とたんに恥ずかしさというか、ボカッとした感情がはぁとを襲った。そうだよな、うん。このシャワータイムが終わった後は、アレだし、はぁとが誘惑したんだし…。
14: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:43:41.83 ID:8OABDCgr0
―・―・―
シャワーの音が止まる。程なくして、パジャマ姿で髪を下ろしたはぁとさんが寝室へとやってきた。
15: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:44:58.14 ID:8OABDCgr0
「んっ…」
さっきよりも、長い時間唇を合わせる。
16: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:45:27.79 ID:8OABDCgr0
「…プロデューサー」
心さんの瞳は、俺の姿が映り込むほどに透き通っていて、吸い込まれそうで。互いに見つめ合った。
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