9: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:39:23.42 ID:ys67cGWM0
空き缶をベッドのそばにあった机の上に置き、また座りぼんやりとする。
いつから俺ははぁとさんに惹かれていたのだろう。
初めて会ったときは、このアイドルの担当だと聞かされ、嘘だろ、冗談だろと思った。
「26歳だろ?俺よりも年上なんだろ?で、この格好?大丈夫なのか色々と?」
口には出さなかったけど、第一印象はそれだった。この人の担当のプロデューサーになった自分の不運を憎んだ。
でも、そんな自分を恥じるようになった。
26でアイドルになるという決断をしたこと。自分の好きなスタイルを、誰に何を言われようと貫き通す意志を持っていること。努力を惜しまず、あぐらをかかず、常に前進を求めていること。
俺がこれまで会ってきた人たちの中で、最も気高く、最も強いココロを持つ人、それが佐藤心。
俺はしゅがーはぁとというアイドルの担当になれたことを、今は誇らしくも思っている。出来ることなら、昔の自分をぶん殴りたい。
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