12: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/22(木) 21:40:57.14 ID:Tu9HjCgo0
「冷たかった…」
ようやくちょうどいい温度に戻ってきた。
「…」
いつから、プロデューサーのことを好きになっていたんだろう?最初は、ちょっと苦手だった。なんかはぁとのことを変に見てたしね。そう見られることは覚悟の上だったけど、やっぱりさみしかった。
でもいつからか、まっすぐちゃんとはぁとのことを見てくれるようになった。何があったのか分からないけど、自分が認められたような気がして嬉しかった。
ああ、私は間違ってなかったんだなって思えた。もっと頑張ろうって気合いが入った。
じゃあ初めてのライブの後かな?アイドルになって、初めて自分が泣くところを人に見せてしまったあのとき。でもプロデューサーは、そんな私も受け入れてくれた。わんわん泣くことが出来た。
泣き顔は見せたくないって変な意地を張っちゃって、胸に顔を埋めて泣いた。そんなはぁとを優しく励ますような、ねぎらうような手がとても暖かくて。安心できて。後から後から涙が溢れた。
…今だったら絶対出来ないわ。よくやったな、昔のはぁと。いや思い返すほど昔じゃないけど。
あれ以降かな、はぁとが何でもプロデューサーに話せるようになったのは。馬鹿みたいなことも、弱音も、照れ隠しも、全部。いろんな話を嫌な顔一つせずに聴いてくれた。
一緒にいるうちに、かけがえのない大きな存在になっていった。もっといろんな話がしたいと思うようになった。もっと先の関係になりたいって思ってた。
大好きな人になっていた。
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