79:名無しNIPPER[saga]
2017/05/30(火) 22:37:27.47 ID:yv3CM1f/0
日曜日になった。梨子ちゃんと千歌ちゃんのデートの日だ。
ベッドから起きて、朝ごはんを食べるまで、そればかり考えていた。
なぜか、来るはずのない着信を気にしていた。
やっぱり、二人だけだと緊張するから曜ちゃんも来て欲しい。
そんな言葉をどこかで期待していた。
80:名無しNIPPER[saga]
2017/05/30(火) 22:52:39.04 ID:yv3CM1f/0
一人でいると、ダメだ。無限に湧き出てくる感情に振り回される。
梨子ちゃんは私の千歌ちゃんに対する弱音を聞いたことがあるから、きっと、心配してくれるんだろう。
千歌ちゃんは幼馴染みの私なら大丈夫だと心から信頼してくれてるから、何も言わないんだろう。
そう思わないとやってられない。
だって、もし、違ってたら?
81:名無しNIPPER[saga]
2017/05/30(火) 23:06:00.35 ID:yv3CM1f/0
次から、梨子ちゃん視点です
82:名無しNIPPER[saga]
2017/05/30(火) 23:14:26.79 ID:yv3CM1f/0
今日は少し日差しがきつかった。
駅の構内のベンチで涼んでいたら、千歌ちゃんが太陽より眩しいと言っても過言ではない笑顔で、手を振っていた。
「千歌ちゃん、今、何時何分でしょう」
83:名無しNIPPER[saga]
2017/05/30(火) 23:43:19.67 ID:yv3CM1f/0
以前曜ちゃんと一緒に行った時よりも、電車は空いていた。
千歌ちゃんと微妙に近いかな、という距離で隣同士に座る。
「うわあ〜! ワクワクするねえ!」
84:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 00:05:12.80 ID:CWTImbsX0
元気な子犬のような千歌ちゃん。
私をスクールアイドルに誘ってくれた千歌ちゃん。
私の今は、きっとこの子によって輝いていて。
千歌ちゃんを好きにならない理由なんて、きっとないのに。
85:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 00:07:51.93 ID:CWTImbsX0
ここまで。また明日。
千歌ちゃんはただ良い子なだけなんです……。
86:名無しNIPPER[sage]
2017/05/31(水) 02:31:12.16 ID:Zv64EGAdo
千歌ちゃんの優しさが無自覚に誰かを傷つけるって辛いよね…
87:名無しNIPPER
2017/05/31(水) 03:42:33.62 ID:9xeSvB6V0
この先がわからない感が良いと同時にもどかしい
88:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 23:22:40.71 ID:yRerjQQ80
千歌ちゃんは、曜ちゃんがいることをすごく当たり前に感じてて。
それはきっと家族みたいなもので。離れても、同じ場所にいるって分かってるんだ。
そんな、目に見えない繋がりが、私に引け目を感じさせる。
私がいることで、千歌ちゃんがいることで、私も曜ちゃんも同じような悩みを抱えていると思う。
でも、千歌ちゃんは違う。本当の天使は千歌ちゃんだ。
89:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 23:42:26.04 ID:yRerjQQ80
千歌ちゃんが小さく笑う。
「いつも応援してくれる曜ちゃんを思い出して……曜ちゃんにありがとうって気持ちを込めて歌詞を作りたいなって! ごめんね、言ってなくて。曜ちゃんがいる所では言えなくて」
「ううん……そんなこと」
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