88:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 23:22:40.71 ID:yRerjQQ80
千歌ちゃんは、曜ちゃんがいることをすごく当たり前に感じてて。
それはきっと家族みたいなもので。離れても、同じ場所にいるって分かってるんだ。
そんな、目に見えない繋がりが、私に引け目を感じさせる。
私がいることで、千歌ちゃんがいることで、私も曜ちゃんも同じような悩みを抱えていると思う。
でも、千歌ちゃんは違う。本当の天使は千歌ちゃんだ。
綺麗でまっすぐで、眩し過ぎて。ずっと見ていては、灰になってしまうかもと――。
「それより、次、曜ちゃんどんな服を考えてくるかしら。楽しみね」
少しだけ、話題を逸らす。
「だね! ルビィちゃんも勉強してるって言ってたから、きっと二人で素敵な衣装をデザインしてくれるはずだよ! めちゃくちゃ楽しみだぁ」
「あとは、歌詞だけど」
「うーん、歌詞だよねぇ。最終的に、花丸ちゃんに赤ペン先生してもらうんだけど……梨子ちゃん、曲も作ってくれた上に、歌詞もお願いしちゃってごめんね」
「それはいいけど、どうして曜ちゃんも誘わなかったの?」
そこだけが引っかかっていた。
曜ちゃんもあえて触れてこなかったけど、気にしているに違いない。
千歌ちゃんはさらりと無自覚にやってしまうから。
「え、だって曜ちゃん衣装作ってくれてるし……それに、次の歌はね、曜ちゃんには内緒にしておきたいの」
どういうことだろうか。
「梨子ちゃんの曲聞いてね、なんでか分からないけど、曜ちゃんを思い出したの」
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