梨子「曜ちゃん、怒らないで聞いてね」
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89:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 23:42:26.04 ID:yRerjQQ80
千歌ちゃんが小さく笑う。

「いつも応援してくれる曜ちゃんを思い出して……曜ちゃんにありがとうって気持ちを込めて歌詞を作りたいなって! ごめんね、言ってなくて。曜ちゃんがいる所では言えなくて」

「ううん……そんなこと」

「なんだか、この曲、曜ちゃんっぽくて、曜ちゃんのために作ったんじゃないのかな、なんて思ったり。違ったかな?」

「えっと、朝焼けの海をイメージしたからかも」

ウソだ。
千歌ちゃんの言う通りだ。
私は、曜ちゃんへの想いを込めて作った。

「朝焼けの海かあ〜。じゃあ、やっぱり曜ちゃんだ!」

「そう、かもしれないね……」

千歌ちゃんは、さらりと、無自覚に、ふいに核心をついてくる。
彼女に触発されて、私は少しだけ曲に込めた想いを吐露した。

「勝手な解釈なんだけど、内浦の朝焼けがね綺麗に輝くのは、陽の光を浴びる海があるからだと思うの。きらきら反射して、でも決して太陽とともに空に上がることはないでしょ。太陽を海はただじっと見ていて、また昇る時を待つの。必ず、昇ることを確信してる。波も立つし、嵐も来るけど、それでも陽の光を浴びて、海はきらきらと輝く。それがいいなって思って……そんなイメージでつくったのよ」




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