83:名無しNIPPER[saga]
2017/05/30(火) 23:43:19.67 ID:yv3CM1f/0
以前曜ちゃんと一緒に行った時よりも、電車は空いていた。
千歌ちゃんと微妙に近いかな、という距離で隣同士に座る。
「うわあ〜! ワクワクするねえ!」
手足をジタバタさせて、小学生のようにはしゃぐ千歌ちゃん。
「落ち着いて、まだ見慣れた風景しか映ってないからね」
「そ、そうだね。でも、昨日の夜から興奮して眠れなくてっ」
「千歌ちゃん、目にクマが」
「うええっ」
「ウソだけど」
「もお、梨子ちゃん! あ、ねえ、あそこ歩いてるの果南ちゃんと鞠莉ちゃんじゃない? おーい!」
聞こえるはずもないのだけど、奇跡的に気づいた二人がこちらに手を振っていた。
さすが千歌ちゃん。探査機みたいだわ。
電車が加速していく。
「ひゃっ!?」
私の太ももにダイブするように、千歌ちゃんが態勢を崩した。
「えへへ……」
可愛らしい笑顔で、ぺろりと舌を出す。
男の子だったら、たぶん悩殺されていたかも。
「ちゃんと座ってね」
「はーい」
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