39:名無しNIPPER[saga]
2017/05/28(日) 18:01:43.47 ID:InKgyXIS0
「万が一、千歌ちゃんが迷惑かけたら、すぐに私に言って」
梨子ちゃんの手を握る。
「曜ちゃん……曜ちゃんは」
40:名無しNIPPER[saga]
2017/05/28(日) 18:09:44.35 ID:InKgyXIS0
「あの……ッ」
がたんと車体が揺れた。
「きゃ!」
41:名無しNIPPER[saga]
2017/05/28(日) 19:44:06.86 ID:InKgyXIS0
ここまでまた明日
42:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 00:03:30.76 ID:hMuE1s630
バスに揺られる。梨子ちゃんがスマホに録音してきてくれた新曲を聞きながら。
まだ骨組みだって。粗削りな曲なんだろうけど、私からすれば、綺麗な旋律。
「いいね」
43:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 00:17:16.27 ID:hMuE1s630
「曜ちゃんにも、早く聞いて欲しくて」
「ありがと、いいね! 好きだよ」
「もおー、からかわないで」
44:名無しNIPPER[sage]
2017/05/29(月) 01:10:38.36 ID:BOB5Gdsuo
胸糞大好き
45:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 01:15:35.97 ID:hMuE1s630
途中温泉旅館の看板とかもあって、千歌ちゃんとどう? なんて言いそうになったけど、野暮かなと思って胸にしまっておいた。
二人のために何かしよう、というのはそれなりに気を遣う。梨子ちゃんはそんな私をきっと見抜いている。
でも、落ち着かないのだ。そんなことでもしていないと、余計な事を考えてしまう。
バス1台がやっと通れそうな狭い道を越え、木々が開けた。
46:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 01:33:34.00 ID:hMuE1s630
「恋人同士が愛を確かめ合うために鐘を鳴らすの」
すでに一組の、というか先ほどいちゃついていた美男美女カップルが、鐘を鳴らしていた。
「らしいね、あ、梨子ちゃん私と先にやっちゃう?」
47:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 01:40:59.24 ID:hMuE1s630
「恋人として……か。なら、私」
急に潮風に鼻がむずむずして、
「私……曜ちゃんが好き」
48:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 01:48:48.18 ID:hMuE1s630
「成就して、戻れなくなるのがいいのか、それとも今のままがいいのか……どっちだろ」
梨子ちゃんが言った。
「結婚のこと?」
49:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 01:57:34.86 ID:hMuE1s630
「ね、教えて。私、責めたりなんてしないから、梨子ちゃんは何を迷ってるの……?」
私は梨子ちゃんの横顔を覗く。ぎょっとした。泣いていた。
「り、梨子ちゃん、どうしたの」
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