43:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 00:17:16.27 ID:hMuE1s630
「曜ちゃんにも、早く聞いて欲しくて」
「ありがと、いいね! 好きだよ」
「もおー、からかわないで」
「へへ、それで歌うの楽しみだなあ。梨子ちゃん、いつもありがとう。素敵な曲を考えてくれて」
「曜ちゃんも、一緒に考えてみる?」
「ええ、私は無理だよ」
「曜ちゃんならすぐできちゃいそうだけど」
「だいたい、梨子ちゃん以外あり得ないし……え、まさか引退宣言」
「そ、そうじゃないけど……一緒に作曲できたら楽しそうだなって思って」
確かに、一人ですることが多いだろうから、プレッシャーもあるだろう。
「そうだねえ、あ、それこそ千歌ちゃんとすればいいのに」
「そこは3人でって言って欲しいな」
梨子ちゃんはイヤホンをかばんにしまう。
ちょっと嫌味っぽくなってしまったかな。
敏感になり過ぎるのも良くないよね。
「じゃあ、3人で」
私は小指を出す。梨子ちゃんが笑う。
「3人で」
小指がきゅっと結ばれた。
「3人か……」
梨子ちゃんがもう一度言った。
言っただけで、その後に続く言葉はなかった。
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