46:名無しNIPPER[saga]
2017/05/29(月) 01:33:34.00 ID:hMuE1s630
「恋人同士が愛を確かめ合うために鐘を鳴らすの」
すでに一組の、というか先ほどいちゃついていた美男美女カップルが、鐘を鳴らしていた。
「らしいね、あ、梨子ちゃん私と先にやっちゃう?」
私は口元をにやつかせる。
「曜ちゃんがいいなら、いいわよ」
「冗談だよ、怒られちゃう。千歌ちゃんと昼ドラしたくないし」
梨子ちゃんも本気ではないと思っていたからこそ、私はそう言ったしそう言えた。
美男美女カップルが幸せそうに見つめ合いながら、キスをしていた。
彼女の方が恥ずかしそうにしていて、彼氏の影に隠れるようにして去っていく。
「いいなあ」
私は呟く。
「……そうね」
「私にも、私の事好きになってくれる人が現れないかな」
ちょっと興奮して、鼻息が荒くなった。
「でも、自分が好きじゃなかったらどうするの」
「一人くらいいてもいいんじゃないかな」
「曜ちゃんのこと好きって友達ならたくさんいるでしょ」
「友達は、うん、まあ……じゃなくて、恋人枠の方でって意味で」
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