505: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:44:25.28 ID:SfivEjrbO
「………ジュン…。」
最後、彼の名を記した所には…涙の跡がありました。
それを塗り潰すように、手紙に次々と新しい水滴が落ちて行く。
506: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:46:35.87 ID:SfivEjrbO
その数日後、今度は特捜部の本部へと呼ばれました。
表向きは、人質への事情聴取と言う体での事。
実際の所は…あの件で隊長を務めていた男との、マンツーマンの取り調べではありましたけど。
507: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:48:32.48 ID:SfivEjrbO
本部を後にすると、私はすぐ近くのカフェに寄りました。
メモ帳を出して、一心不乱にペンを走らせる。
そこに書き出したのは、取り調べの中で出てきた捜査経過の事。
508: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:49:45.67 ID:SfivEjrbO
本部は遠い所でした。
でも鎮守府に帰るまでの記憶は、ほとんどありません。
新幹線の中も、いつもの通り道も、朧気な記憶のまま。
509: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:51:00.33 ID:SfivEjrbO
510: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:52:19.61 ID:SfivEjrbO
捜査が終わるまでは、何故殺されたのかはまだ秘匿義務がある。
真相は、私と少尉さんしか知らない。
511: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:53:27.19 ID:SfivEjrbO
512: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:54:20.95 ID:SfivEjrbO
ガサは蝶が羽を開くかのように、そう笑ってみせたのでした。
いつかの夜や、防空棲姫と化した母親を殺した時と同じ…。
513: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/06/08(金) 05:55:19.25 ID:SfivEjrbO
今回はここまで。
514:名無しNIPPER[sage]
2018/06/11(月) 19:21:42.11 ID:oMqbEQnMo
乙
515: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/07/02(月) 18:35:31.97 ID:6oJ0bnNeO
「……………ガサ。」
「何?青葉。」
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