356: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:38:01.91 ID:rBI88CKnO
気付いたら秋も終わって、冬になってた。
出所してから暮らし始めたのは、パパの地元の雪国でさ。
横須賀生まれで、その後も県内や京都にいた私にとっては別世界だった。
357: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:38:43.66 ID:rBI88CKnO
「……!!…マユ……。」
「………。」
358: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:40:10.97 ID:rBI88CKnO
叫び声、あんまり聞こえなかったなぁ。
でも最後に名前を呼んでもらえたの、嬉しかった。
だって…私が彼の最初で最後の女で、最後に名前呼んだのも私で。
359: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:41:27.79 ID:rBI88CKnO
その1年ぐらい後かな。
違う人を好きになっちゃったのは。
その人は教育実習生で…近くのアパートに住んでるのをたまたま見かけたの。
360: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:42:35.39 ID:rBI88CKnO
でもね、提督はちょっと違うんだ。
恋愛感情って言うよりさ…仲間が欲しいなって。
わたしのきもちをわかってくれる、ひとごろしのなかまが。
361: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:43:37.24 ID:rBI88CKnO
「…………。」
目を覚ますと、ベッドの中にいました。
362: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:44:34.24 ID:rBI88CKnO
「…………あれからどれぐらい経ったの?」
「2日だ。その間ずっと、お前は眠ったままだったよ。」
363: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:45:51.29 ID:rBI88CKnO
「………あの後、私結局どうやって帰って来たの?」
「…覚えてないのか?」
364: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:47:14.82 ID:rBI88CKnO
「海軍にはこんな噂がある。
『沈んだ艦娘は深海棲艦になる。』…或いは、『沈んだ死体が深海棲艦になる。』ってな。
365: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/02/03(土) 03:48:33.20 ID:rBI88CKnO
研究チームに一気に緊張が走った。
次に科学班が本格的な解剖に入る。
骨格、内臓共に、表向きの構造はほぼヒトと合致した。
557Res/457.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20