俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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908
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1
[sage]
2022/10/10(月) 08:17:12.96 ID:4j2wPxKL0
空港ビルに足を一歩踏み入れた瞬間、空気が変わるのを肌で感じた。
清潔でモダンな内装。明るく柔らかな暖色系の照明に覆われた空間。磨かれた床に落ちる人々の影は常に忙(せわ)しなく行き交っている。
外国語と日本語を交えたアナウンスの反響する広大なロビーは、どこにいても異邦人といえる俺のようなぼっちでさえ、まるで遠い異国の地にひとり迷い込んでしまったかのような心細さと無力感を覚えさせた。
以下略
AAS
909
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1
[sage]
2022/10/10(月) 08:23:31.43 ID:4j2wPxKL0
「 ―――― ふぅむ。ここに来るのも小学校の社会見学以来かのう」
気が付くと俺の背後には、材木座がさも当たり前のような顔をして、ひっそり、いや、のっそりと付き従っていた。
以下略
AAS
910
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1
[sage]
2022/10/10(月) 08:26:31.82 ID:4j2wPxKL0
材木座「ときに八幡よ、風の噂で耳にしたのじゃが、お主、ここに誰ぞ人を探しに来たのであろう?」
八幡「 ……… まぁ、そうだな」
以下略
AAS
911
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1
[sage]
2022/10/10(月) 08:33:29.17 ID:4j2wPxKL0
材木座「されば八幡よ、これを機に我の秘密の一端を垣間見せるがゆえ、慄(おのの)いて平伏すがよい。実はこの伊達メガネ、伊達ではないのだ」
言いながら、メガネのブリッジを中指でくいと持ち上げて見せる。
以下略
AAS
912
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1
[sage]
2022/10/10(月) 08:55:56.94 ID:4j2wPxKL0
八幡「よし、んじゃ、とりあえずふたりで手分けして探すぞ。見つけたらすぐに俺のスマホに連絡 …… 」
非日常的な空間のせいかテンション爆アゲで厨二病全開の材木座を適当にいなし、本来の目的に取り掛かろうとポケットをまさぐる俺の手がそこではたと止まる。
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AAS
913
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1
[sage]
2022/10/10(月) 09:06:19.37 ID:4j2wPxKL0
しかし、今のアナウンスで俺が空港内にいることが彼女にバレてしまった可能性がある。
そうなると、雪ノ下も警戒して呼び出しに応じてくれないかも知れない。
いっそこのままひとりで雪ノ下を探し続けるか、それともその前に材木座を回収すべきか迷っていると、
以下略
AAS
914
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1
[sage]
2022/10/10(月) 09:11:57.82 ID:4j2wPxKL0
雪乃「冗談よ」
目を細め、くすりと小さく笑う雪ノ下。そのいつもと変わりない態度を見ただけで、こんな状況であるにも関わらず安堵の吐息を漏らしてしまう。
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AAS
915
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1
[sage]
2022/10/10(月) 09:20:40.39 ID:4j2wPxKL0
雪乃「ところであなた、こんなところで …… その …… いったい何をしているの?」
なにかを期待するような目でじっと見つめられ、急に落ち着かない気分になってしまう。
以下略
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[sage]
2022/10/10(月) 09:25:23.61 ID:4j2wPxKL0
雪乃「 ………… もう。たかが数日の間だけなのに、随分と大袈裟なのね」
恥ずかし気に俯き、再び俺の胸にもたれかかる雪ノ下の口から、切なくなるような湿った溜息とともに思いも寄らない言葉が漏れ聞こえてきた。
以下略
AAS
917
:
1
[sage]
2022/10/10(月) 09:28:34.22 ID:4j2wPxKL0
雪乃「そう …… まったく」
やがて、どうやら全てを察したらしい雪ノ下が呆れたように小さく首を振る。
以下略
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