俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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702:1[sage]
2020/03/09(月) 01:44:23.58 ID:0yGjL3CR0

ゆっくりとはいえ、常に回り続ける観覧車に乗り込むタイミングというのがこれでいてなかなか難しい。

地方から出てきたお年寄りがエスカレーターに乗る時のおぼつかない感覚も恐らくはこんな感じなだろう。

以下略 AAS



703:1[sage]
2020/03/09(月) 01:47:05.06 ID:0yGjL3CR0

雪乃「 ―――― どういった風の吹き回しかしら?」


斜向かいの席に腰を下ろして程なく、雪ノ下が静かに口を開く。
以下略 AAS



704:1[sage]
2020/03/09(月) 01:52:40.39 ID:0yGjL3CR0

そんな他愛のない会話を交わしているうちに、ふつりと会話が途切れてしまう。


八幡「あー……、お前のマンションって、確かあっちの方だったっけ?」
以下略 AAS



705:1[sage]
2020/03/09(月) 01:55:14.30 ID:0yGjL3CR0

リハビリを兼ねて少しだけ更新。近日中にまた。ノシ゛


706:1[sage]
2020/03/16(月) 21:17:21.91 ID:IsKPfli80

今日は生憎(あいにく)の空模様だが、日本最大級を謳うだけのことはあり、晴れた日の観覧車の窓からは東京都庁やスカイツリーはもちろん、房総半島や海ほたる、遠くは遥々富士山さえも望むことができるらしい。

実は富士山くらいなら総武線沿線からでも日常的に目にすることができる、というのが千葉市民の数少ない自慢のひとつだったりするのだが。

以下略 AAS



707:1[sage]
2020/03/16(月) 21:19:46.91 ID:IsKPfli80

そういや前回この観覧車に三人で乗った時、由比ヶ浜が「観覧車の頂上でキスしたカップルは永遠に別れないんだって」とかなんとか、どこかで聞き齧ったような頭の悪そうなジンクスをさも得意げに披露してたっけか。

あの時は「いやそれ単なる吊り橋効果なんじゃねぇの?」と、鼻先で嗤って軽く聞き流していたのだが、改めて狭い空間にこうしてふたり、肩が触れ合わんばかりの距離で座っていれば嫌でも意識してしまう。

以下略 AAS



708:1[sage]
2020/03/16(月) 21:22:23.58 ID:IsKPfli80

雪乃「 ……… ごめんなさい。あなたの期待に沿えなくて」

窓の外を眺める俺に耳に、雪ノ下がぽしょりと呟く声が届いてきた。

以下略 AAS



709:1[sage]
2020/03/16(月) 21:23:57.90 ID:IsKPfli80

雪乃「けれど、あなたは本物。私には決してないものを持っている。揺るぎのない信念と、自己犠牲を厭わない高潔さ。そして最後には誰でも救ってしまう優しさ」

八幡「そ …… 」

以下略 AAS



710:1[sage]
2020/03/16(月) 21:26:10.35 ID:IsKPfli80

―――――― いや、多分それは違う。


彼女も俺と同様、自らの追い求めてやまないが、決して手にすることのできない“本物”の幻想を、他人の中に投影しているだけなのだ。
以下略 AAS



711:1[sage]
2020/03/16(月) 21:27:44.10 ID:IsKPfli80

昨年の夏休み明け、俺が入学式初日に巻き込まれたあの事故で、雪ノ下ただひとりがいち早く被害者と加害者という俺達の関係性に気が付いていながらも、ずっとそれを黙っていた事、そしてそれがあくまでも結果論に過ぎないとはいえ、彼女が俺たちに嘘をついていた、ということに対し、勝手に幻滅し、あまつさえ彼女を責めるかのような態度さえとってしまったことがある。

しかし、それとても本当のところは、俺の理想であり憧れでもある完璧超人であるはずの雪ノ下雪乃でさえも嘘をつくという、ごく当り前の現実を俺自身が認めたくなかったという、ただそれだけの理由に過ぎない。

以下略 AAS



712:1[sage]
2020/03/16(月) 21:30:34.69 ID:IsKPfli80

短くてスミマセンが、本日はこんなところで。

次回はもう少し早くなると思います。ではでは。ノジ


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