俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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2020/03/09(月) 01:52:40.39 ID:0yGjL3CR0
そんな他愛のない会話を交わしているうちに、ふつりと会話が途切れてしまう。
八幡「あー……、お前のマンションって、確かあっちの方だったっけ?」
ゴンドラ内を漂う微妙な空気を誤魔化すようにして、朧げな記憶を頼りにツインタワーの方角を示す。
雪乃「そうだったかしら。ここからじゃよく見えないわね」
形ばかりに窓の外を一瞥しただけで返って来たそっけない返事は、この間とは座っている位置が違うからなのだろう。
だが、ゴンドラの高度が上がるにつれ、ただでさえ白い顔が更に色を失くしてゆくのを見て、そういえばこいつが高い処を苦手としていたことを思い出す。
恐いんならわざわざ乗らなきゃいいだろ、と言いたくもなるのだが、女子って恐い恐いとかいいながら遊園地の絶叫マシンとかにも率先して乗りたがるのな。
嫌よ嫌よも好きのうち、とは女性心理の不可解さを表す常套句ではあるのだが、俺の経験からしてマジで嫌われているだけ、という可能性の方が高いので決して鵜呑みにしてはいけない。
雪乃「良かったら、もう少し端に寄ってもらっても構わないかしら?」
八幡「ん?」
背後の窓越しに何か見えるのかしら、と振り返りながらも言われるがままに尻の位置をずらす。
すると、雪ノ下が無言のまま立ち上がり、くるりと体の向きを変えたかと思うと、すぐさま、すとんと俺のすぐ隣に腰を下ろす。
雪乃「隣に誰かいるだけでも少しは違うから」
消え入るような小さなその声は後からついてきた。
八幡「お、おう。そ、そか」
すぐ近くに感じる雪ノ下の体温のせいか、ゴンドラ内の空調は変わらないというのに、急に頬が火照り始めたような気がした。
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