俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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595
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1
[sage]
2019/07/07(日) 22:32:13.49 ID:VlhyZjJS0
行き交う人々の衣擦れや雑踏の音。絶え間なく流れるアナウンスの中で、俺達のいるこの一角だけが時の流れから切り離されでもしたかのように、全ての音が遠のき、あらゆる情景が色を喪う。
まるで空気が急に薄くなったような息苦しさを覚えたが、咳払いひとつ、身動ぎすらも許されない重苦しい雰囲気に包まれた。
以下略
AAS
596
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:35:54.96 ID:VlhyZjJS0
対して葉山の採った行動は、ただ貝のように固く口を閉ざし、沈黙を守るというものだった。
なるほど、あくまでここは公共の場だ。いつまでも膠着状態を続けるわけにも行くまい。
それに、とりあえずこの場さえ凌げば後はどうにかなる。そういう考えも働いたのかもしれない。
以下略
AAS
597
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:39:40.86 ID:VlhyZjJS0
その時、何の脈絡もなく俺の脳裏に林間学校の夜の出来事が思い出された。
あの晩、就寝間際に戸部から好きな女性の名を訊かれた葉山はイニシャルでひと言“Y”と答えている。
以下略
AAS
598
:
名無しNIPPER
2019/07/07(日) 22:43:45.83 ID:VlhyZjJS0
「 ―――――― 随分と趣味の悪い冗談ですね」
敢えて場の空気を読もうともせず、無理矢理茶化すように口を挿んだのは他ならぬ俺自身だ。
以下略
AAS
599
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:46:22.18 ID:VlhyZjJS0
陽乃「あーあ、なんか白けちゃったなー」
やや間を置いて、溜め息とともに告げられたそのひと言で、限界まで張り詰めていた空気が緩む。
以下略
AAS
600
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:48:02.08 ID:VlhyZjJS0
しかし、それよりも何よりも、俺にはしなければならないことがあった。今、この機会を逃せばチャンスは二度と巡って来ないかもしれない。
八幡「 ―――― 雪ノ下」
以下略
AAS
601
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:51:04.06 ID:VlhyZjJS0
やや間を置いて、おずおずと振り向いた彼女の視線は相変わらず俺に向けられることはなく、だが、その瞳が微かに揺れ動いているのがわかった。
いざ声をかけはしたものの、何をどう伝えたらいいのかすらわからない。中途半端に上げた手が行き場を失い、どこにもたどり着けぬまま悪戯に彷徨う。
以下略
AAS
602
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:52:47.30 ID:VlhyZjJS0
「 ――――― はっ、あんたにいったいあの子の何がわかるって言うのさ」
以下略
AAS
603
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:56:23.78 ID:VlhyZjJS0
その時、思いがけず声を上げたのは三浦だった。
義憤に駆られ怒りに燃える瞳は真っすぐに陽乃さんへと向けられ、その苛立ちに渦巻く黒く猛々しいオーラを身に纏った姿はまさに俺の知る獄焔の女王。
以下略
AAS
604
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 22:58:48.79 ID:VlhyZjJS0
三浦「あんた、いいの? ホントにそれでいいわけ? あの子だって、結衣だって絶対そんなの望んでいないし」
珍しく自分に向けられた慮るような言葉に、雪ノ下が儚げな笑みを浮かべて応える。
以下略
AAS
605
:
1
[sage]
2019/07/07(日) 23:01:12.92 ID:VlhyZjJS0
短いですが、キリがいいのでこの辺りで。ノシ゛
できれば今週中にもう1回。
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