706:名無しNIPPER[sage]
2018/10/20(土) 00:40:13.58 ID:AAkaDZ9k0
追い付いた
もうこれ半分本編補完のノベライズみたいになっとる(誉め言葉)
亜人好きだから嬉しいよ
707: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 20:59:17.26 ID:jiMS7eDVO
フォージ安全ビルの地下駐車場に国産のセダンと黒のSUVが縦列に連なってすべるように進入してきた。先頭のSUVが柱近くのスペースに停車すると、黒服たちは一斉に下車し、各々の装備を詰め込んだバッグやケースを担ぎ上げた。
SUVの反対側にセダンが停まった。下村の運転するセダンはカーリングの石のようにゆるやかでスムーズな停車を見せ、なかに乗っている人間にすこしの振動も伝えなかった。
708: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:00:57.27 ID:jiMS7eDVO
甲斐「ようこそ」
歓迎の言葉もそこそこに、甲斐は一同に視線をむけた。永井圭の姿を認めると甲斐は視線を戸崎に戻した。
709: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:02:12.99 ID:jiMS7eDVO
中野「なあ、なんで社員に知られちゃだめなの?」
エレベーターに乗り込むとき、中野は永井に訊ねた。永井はそれを無視して壁に背中を預け、やはりまだ気の抜けた無表情のままでいた。
710: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:03:18.36 ID:jiMS7eDVO
甲斐「そうだ戸崎、愛ちゃんは元気か?」
エレベーターの扉が閉まる直前、甲斐が出し抜けに訊いた。戸崎が何も言わず無感情に見つめ返した。
711: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:05:07.91 ID:jiMS7eDVO
十五階に到着すると、もう一人のターゲットであるフォージ安全社長秘書、李奈緒美が戸崎たちを出迎えた。李は一同を応接室に案内すると、施設の説明のために同階会議室に何名か来るように依頼した。戸崎と下村が説明受けることになった。
李「フォージ安全ビル。全高百十五メートル、地上二十六階」
712: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:06:50.73 ID:jiMS7eDVO
李「十四階はセキュリティ・サーバー室。ビル全体の情報・防犯設備はすべてここで管理しています。ここのコンピューターは外部のネットワークと断絶されており、ネットを介してハッキングすることは絶対に不可能です。この部屋にスプリンクラーはありません」
セキュリティ・サーバー室の天井にカメラが向けられ、備え付けられた消化設備がアップになる。
713: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:08:12.45 ID:jiMS7eDVO
戸崎「聞いている通りですね」
部屋の照明がつけられた。戸崎は椅子の背もたれに少しだけ背中を預けると、李の説明が甲斐から聞かされていたものと合致していることについて考え、李のほうを向いて訊いた。
714: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:09:55.20 ID:jiMS7eDVO
黒服2「うろこ雲か……」
年嵩の黒服が暮れなずむ空に散らばる黒い雲の欠片をながめながらつぶやいた。
715: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:11:07.33 ID:jiMS7eDVO
戸崎「それはわからないな。二分後か二週間後か。張り切るのはいいが、気張りすぎるのもよくない」
デスクのところから戸崎が返事をした。中野はあまり納得していない様子で窓とは反対側にあるソファを指差して言った。
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