新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
1- 20
696: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:22:14.45 ID:z5kRHM0CO

 永井からの返信はすぐだった。返信メールには画像が添付されていた。

 スマートフォンのカメラで撮影したとおぼしきその画像には、一枚のルーズリーフが写っていた。モールス符号を視覚的に表したキリル文字の一覧表がルーズリーフに記入してある。ふたたびメールの着信。ロシア語で、北西の方角を見ろという指示があった。

以下略 AAS



697: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:23:34.23 ID:z5kRHM0CO

 アナスタシアはメールを送ろうとしたが考え直し、了解の旨を黒い粒子で伝えることにした。窓から手を伸ばし、粒子を放出する。

 アナスタシアは舞い落ちる雪片を眺めるように、空に上がる粒子を見上げていた。 

以下略 AAS



698: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:24:42.80 ID:z5kRHM0CO

 田中がアジトの通路を進んでいると、棒立ちしている佐藤のIBMに出くわした。ちょうど報告のために佐藤を探していた田中はIBMに呼びかた。が、すぐにこの前言っていたことを思い出し、あげかけた手を引っ込めた。


田中「あれか、放任中か」
以下略 AAS



699: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:25:36.30 ID:z5kRHM0CO

 ペンにキャップをし、田中は頬についた血を拭いもせず、佐藤に訊いた。佐藤はゲームをポーズ状態にして、ボタンから指を離した。そして、節々から力を抜きながら、佐藤はいった。


佐藤「三人くらいにしとけばよかったなあ」
以下略 AAS



700: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:26:32.66 ID:z5kRHM0CO

 アジトの裏に積まれた廃品の山から鉄臭い臭いが漂ってきた。

 何年も前に廃業した工場の裏手には、鉄材や木材、砕けたガラス、絡み付いた鉄線、キャビネット、スチールデスク、パソコン、カーペットや自転車や自動車のドア、扇風機にエアコン、はてはフォークリフトまで投棄されていた。

以下略 AAS



701: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:27:42.75 ID:z5kRHM0CO

 たしかに、暗殺リストの十一人はおれの復讐だ。もっとほかにも殺したい奴はいる。──おれを切り刻んだやつ、精神鑑定をしたやつ、企業におれを紹介したやつ、悪態つきながら排泄物を処理したやつ──

 だが、あの十一人だけにした。それは復讐以上に重要な意味があったからだ。

以下略 AAS



702: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:28:32.99 ID:z5kRHM0CO

 だが、知らしめることはできる。

 おまえたちが使っているものはおれの苦痛からできたものだ、あるいはそうかもしれない、違うかもしれない、確実にそうだと言えるものは限られているが、それは大量にあるし、可能性を含むものは定義的にすべてのものだ。

以下略 AAS



703: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:29:27.06 ID:z5kRHM0CO

奥山「フォージ安全の青写真ダウンロードしたよ。これ、PDFにしといたから」

田中「……奥山」

以下略 AAS



704: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:30:04.30 ID:z5kRHM0CO

 田中が気づかなかったことがもうひとつあった。

 佐藤のIBMに声をかけようとしてやめ、田中が通路を奥へと進んだときのことだった。

以下略 AAS



705: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 21:43:12.67 ID:z5kRHM0CO
今日はここまで。

一万字程度ですが、来週には続きを更新できると思います。あと、ハロウィン関係のネタでなにか書こうかと。クローネの誰かを出したい。


968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice