565: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:48:37.36 ID:oL93h30zO
永井と中野はふたりして呆然としていた。アナスタシアが鼻と口を手でおおって上を向いたとき、永井は文句をぶつけようとアナスタシアに一歩詰め寄った。
公園に盛大な腹の音がたっぷり五秒間響いた。
566: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:50:07.93 ID:oL93h30zO
永井「中野、車まで連れてってやって……」
永井はなにもかも諦めたかのように両手で顔をおおった。
567: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:52:06.22 ID:oL93h30zO
永井「あー、もう!」
さすがの永井もついに大声をあげた。いそいで車まで走っていく。助手席に乗り込むと、ドアを乱暴に閉める。
568: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:55:45.71 ID:oL93h30zO
アナスタシアがじっくり味わいながらカレーを食べていた。もう涙は流してなかったが、眼はまだ赤く、ときおり鼻をすすった。アナスタシアは食事に割り箸を使っていた。なぜカレーを箸で食べるのかと疑問に思ったが、すぐに解消した。アナスタシアのカレーにだけアジフライが入っていた。作られてからそんなに時間が経ってないのだろう。アナスタシアがアジフライを齧ると、サクッという衣を噛む音がした。
口の中のものを嚥下したアナスタシアがコーラを飲んだ。そしてふたたび食事を再開しようとしたとき、ミラー越しに永井と視線がかち合った。
569: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:58:28.21 ID:oL93h30zO
中野「永井、これ、おまえの姉ちゃんだろ」
中野が見せてきたCDジャケットには水着姿の美波が印刷されていた。
570: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:59:48.98 ID:oL93h30zO
永井の純粋な疑問にふたりは眼を見開いたまま絶句した。
アナスタシア「ケイは……ミナミの弟、ですよね……?」
571: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 22:00:27.84 ID:oL93h30zO
曲を聴いているうちに、永井は歌詞の内容が夏の季節感とはまったく関係ないことに気づいた。それは中野も同様だったらしく、曲がおわると「夏っぽくないな」とこぼした。
中野「でも、かっこよかったよな」
572: ◆X5vKxFyzyo[saga]
2018/02/18(日) 22:12:22.35 ID:oL93h30zO
今日はここまで。
話は進みませんだが、とりあえずトリオ結成ということで。アーニャには申し訳ないですが、このクズとバカとガキのトリオだと、人格がまともなアーニャがメインのツッコミ役になっちゃいますね。というわけで、次回も中野がボケて永井がスルーしアーニャちゃんがツッコミます。
卵チャーハンカレーの描写は、殊能将之『美濃牛』からそっくりいただきました。で、『黒い仏』をも読んだんですが、これは、その……マジっすか……。後期クイーン問題にラブクラフト……。凄すぎて絶句しました。
573:名無しNIPPER[sage]
2018/03/19(月) 13:36:59.33 ID:RhM68ior0
おつ
アーニャは離脱するのか?と読んでる途中に思ったけど
このまま3人で行動する感じみたいね
574: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/04/17(火) 21:20:56.80 ID:7BzTB0Y9O
今日、私は、第二ウェーブの開始を決意した。
人間は省みることなく我々亜人への弾圧を加速させている。
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